自己紹介

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tokyo, Japan
パソコンとお香があればだいたい幸せです。

2012年12月14日金曜日

まぼろし

無気力になる12月。

小学生の時にコタツで初めて絶望を感じました。



今日は誰とも一言も話してません。
だけど嘘をたくさんつきました。
こんな日を二度と繰り返してはなりません。

致命的な嘘をつくと、苦しくなるだけなのです。

それでも、ここのところオキトシンは溢れ出てくるので、
デジタルデバイスには目を通してました。



書こう書こうっていう創作意欲はあるんですが、
無気力が上回ってしまいました。

チョコとかスナックをたくさん食べました。
炭酸も飲みました。


そしてコタツで寝たら、
血液が変になって気持ち悪くなりました。



明日になったら、なんてことないと思うんですが、
そのときは辛いもんです。

嫌ですね、寒さってのは。


今日は幻みたいな日でした。



2012年11月27日火曜日

A氏の平凡な日常⑧

「え〜、どこ行こう〜」「私、実はこの辺あんまり知らないの笑」
「君の近所だろ?笑」
「近所で人と会うことって意外と多くないもん」
「おいしいとこがいい」

久々に会ったMちゃんは、少し大人びていて、魅力的であった。
待ち合わせには遅刻してきたけど。



彼女は、2年前に、派遣社員でA氏と同じ職場で働いていたことがあった。



数週間前、A氏は会社のイベントから帰る途中、
アルコールで少し足をフラつかせながら、
なんとか終電の時刻に間に合った。

ホームに電車が到着して、人がたくさん降りてきた。

その中にMちゃんもいたのである。

「あ」
「あ、お久しぶりです」
「久しぶり」「話したいとこだけど、これ終電なんだ、ごめん」
「じゃ、また。今度飲みにでも行きましょ」
「うん、連絡する」

人ごみが押し寄せる僅かな時間で、僕らはなんでもないような会話をして、別れた。


彼女の発言は単なる社交辞令だったと思うが、
久々に彼女と話がしたくなって、メールを送った。


そして、今に至る。


Mちゃんは25歳だが、いわゆる高級住宅地にある実家に家族と暮らしている。
たしか、長く付き合ってた彼氏がいた気がする。
会ったことはないが、写真で見たことがあった。
かなりガタイもよく、僕なんかじゃ比べ物にならなかった記憶がある。


「まだ、あの彼氏と続いてるの?」
「一応つづいてるよ、マンネリだけどねー笑」

あぁやっぱりか。

彼女は年上の僕にもタメ口である。
駅から少し歩いたところにある多国籍料理屋に入った。


店内はオシャレな作りで、土曜の夜ということもあって混んでいた。

テーブルに腰をかけると、すぐに
「本日こちらのテーブルを担当させていただきます、Bです」

黒いTシャツの女の子が挨拶にきた。

「私、ビール」
「えーと、僕はシャンディガフ」
「はい、かしこまりました」


A氏は今日、Mちゃんに会うことをK子には話していなかった。


「Aさんは、彼女できたー?」
無意識のうちに
「いや、いないんだよね」
と言っていた。

「相変わらず、仕事ばっかり?」
「うーん、そうだね」「なかなか良い娘もいなくてね」
「そろそろ結婚とか考えたりしないのー?」
「考えてるよ、ちゃんと」

「ふーん、Aさん大手企業だし、引く手あまたなのにー」
「んなことないって」

生春巻きにはパクチーが入っていて、
久々に食べるタイ料理は新鮮だった。

「あれー?」「もうー」
「何してんの?笑」
「これどうやって食べたー?」「なんか広がっちゃうんだけどー笑」

彼女の生春巻きは、完全に皮がやぶれ広がっていた。
それはただのサラダだった。

彼女はこういうドジなところがあった。
でもそれは計算とかではなくて、
とても可愛げがあった。


A氏は女子の行動には敏感だった。
女子は頭がいいことを学生の頃から学んでいた。
Mちゃんは、そんな疑い深いA氏が唯一「天然」と認められる女性だった。

Mちゃんは、ドジで、トロトロしてるが、
少なくとも仕事は早かった。
仕事をしている時もトロトロしているが、
なぜか気づくと終わっているという印象だった。
彼女にはなぜか「余裕」があった。


「エビおいしー」「Aさんも食べてくださいよー」
「食べてる食べてる」


MちゃんはK子に比べれば学歴は劣るが、
意外と色々真面目に考えていたりして、真面目な話でも話が弾んだ。

仕事のこと、結婚のこと、日常のこと。
K子と話していても、こんなに気を遣わず話が弾むことはなかった。
Mちゃんはささいなことでも無邪気に笑ってくれた。


「私の友達で良ければ良い娘、紹介してあげようかー?」
「んー」

分かっていたことではあったが、
自分が彼女の枠の外にいることを読み取ってしまい、
気が沈んでしまった。


A氏は、相手が自分をどう思っているかということに対して以上に敏感であった。
それが彼を救うこともあれば、ひどく落ち込ませることもあった。

「今は、べつにいいかな」
「変な女には、ほんと気をつけてねー」
「変な女って?」
「金目当てとかさー」
「それはすぐ分かるよ」
「いやー、けっこー分かんないってー」


非正規雇用、格差社会、教育、正社員
結婚、愛、理想、専業主婦、家庭、
定年、子供、適齢期、年収、年金


なんてくだらない世の中なんだろうかと思った。
たしかに、遺伝子を残す意味で、
配偶者に金を求めるのは生物的にも合理的かもしれない。


「また会おうね」

その言葉にA氏は少しの期待を寄せていた。

「うん、会おう」

2012年11月20日火曜日

充足と渇き


人と触れ合ったり、
細胞をみなぎらせたり、
充足を感じると、
どんどんバカになってく。

バカというか鋭さがなくなってく。


足りないくらいがちょうどいい。



そうは言っても、なにもかも確信がもてないんだ。
フラフラしていて。



ぐるぐるぐるぐるぐる


こうやって死んでいくのかもしれません。




形を残そう。

2012年11月17日土曜日

とある弁護士事務所にて


「先生、この2年間はなんだったんでしょうか」
「・・・」
「突然身柄を確保されて、留置所暮らし。そして、警察、検事の尋問の日々。そこから、数々の裁判。。。いつ、普通の生活に戻れるんでしょうか。。。」
「確証できませんが、最低でも1年はかかると思います」
「いちねん・・・」
「・・・」「Aさん、一審での判決が覆ることはありません。我々ができることは、ニ審に向け、無罪を立証する準備をするしかありません。」「今は我々も悔しい気持ちで一杯です。しかし、ニ審で無罪を勝ち取れる可能性は十分にあると考えています」
「私は、ただ、良いソフトを作りたかっただけなんです。。。違法コピーに関しては注意を促していました。。。」「警察さえも最初は開発に協力的であったのに、彼らの不備があった途端に私に責任を押し付けるなんて、国として許されるんでしょうか」
「私達も憤慨しています」「明らかに、警察側からの意図的な起訴としか思えません」「しかし、そういった類いの発言は次からは控えましょう」「不利になるだけです」
「これじゃあ、闘いようがないじゃないですか。。。」「どんな証拠を用意しても、警察での聴取を出されて。。。」
「今回我々が彼らに提示した証拠はかなり専門的な知識を要するものばかりでした」「ニ審では彼らの理解を得られるようなものに変更する必要があります」
「今回の争点は①幇助行為、②幇助意思、③それらの因果性、の3点です」「まず、①の・・・・」


とある警視庁にて

「B管理官、副総監からお電話です」
「!・・・5420」
トゥルルル♪
「はい、Bです。お疲れ様です」
「」
「ええ、見ました」
「」
「いえ、そんなことはありません」
「」
「はい、おっしゃる通りだと思います」
「」
「はい、・・・はい。」
「」
「え?・・・それは・・・どういう意味ですか?」
「」
「・・・・」
「」
「・・・それは、上からの指示ということでしょうか?」
「」
「・・・・」
「」
「・・・私は・・・本部長の方から、今回で終わりだと聞いていました」
「」
「・・・いえ、そういうわけではありません」
「」
「はい、わかっております」
「」
「・・・・」
「」
「・・・わかりました」
「」
「はい、・・・・はい」
「」
「失礼いたします・・・」


「こんな時間に、副総監からですか?」
「・・・あぁ」
「例の、Sherkの件ですか?」
「・・・そうだ」「またお前には色々手伝ってもらうことになりそうだ」
「あれで終わりだって管理官言ってたじゃないですか・・・」
「分かってる・・・上からだ」
「若手の分際でゴチャゴチャ言いたくないですが、今我々はどんどん誤ったことを犯している気がしてなりません」
「・・・・」「今回のケースは、単なるネット犯罪では済まないようだ。国家の秩序を揺るがしかねないという認識らしい」
「まるでノーベルにダイナマイトをぶちまけるようなことしてますよ、僕ら」


とあるマンションの一室にて

「ママー、パパは?」
「パパは外で悪いヤツらをこらしめてるの」
「そとにはそんなにわるいひとたくさんいるの?」
「夜は悪い人がたくさんいるの」
「なんでよるはわるいひとがたくさんいるの?」
「暗いからよ」
「ふうーん」「ずっとあかるかったらいいのにね!」
「そうね」
「ママ、きょうは『あくのくに、ぜんのくに』よんで」
「好きなのね、いつも途中で寝ちゃうくせに笑」
「ねない!きょうはねない!パパがくるまでねない!」


昔々、あるところに悪の国と善の国がありました。
悪の国では悪い人達がとんでもない悪さをしていました。
善の国では善い人達が平和に暮らしていました。
悪の国ではみんな敵同士でケンカや殺し合いばかりでした。
善の国ではみんな協力しあって助け合っていました。

悪の国はどんどん人が減っていきました。
善の国はどんどん人が増えてきました。

ある日、食べ物に困った悪の国の一部の人々が善の国侵入してきました。
善の国の人は、あたたかく迎えました。
ウソをつけない善の人々を悪の人々は次々と騙し、
食料を奪っていきました。
それに続いて悪の国の人々が善の国に侵入してくるようになりました。
善の人々はどんどん少なくなっていきました。

同時に、悪の国の人々も善の国に移り、減っていきました。
悪の国では人が少なくなり、どんどん生活が苦しくなっていきました。
そして、少ない食料の奪い合いになり、さらに人が減っていきます。
最後に残った悪の国の住人は一家だけになりました。
一家は生き延びるべく、助け合いました。
すると悪の国に悪い人はいなくなり、一家から善の人達が増えていきました。

善の国では、善い人達が完全に悪い人達に騙され、殺されてしまいました。
善の国に、善い人が全くいなくなり、悪い人だけになってしまいました。

一方、悪の国善の人達でいっぱいになりました。

こうして、悪の国と善の国は逆転してしまいました、とさ。
そして、、、、、
「ほら、また途中で 寝ちゃって・・・笑」

カチッ

「おやすみ」

2012年10月16日火曜日

ちょっとくらい

今、色んなものを溜め込んでいます。


今溜め込んでるものを忘れていくかもしれないし、
吐き出さずに終わるかもしれませんけど。









ストレスとかそういうんじゃないんです。




こういう時代もあっていいはずなんです。


ただ僕が今迷走していることには間違いないと思うんです。

そんな中でも僕自身に対して肯定的でいられているということが救いです。



ネットは匿名なんですから、レスポンスくれたっていいんですよ。

2012年9月24日月曜日

寝れない

はい、題名の通りです。

土日に夜更かしし過ぎました。


(バスケについて)
自分は中学から大学までずっとバスケットを続けてきました。
大学なんかはサークルにも入らずにバスケばかりしていました。

色んなことに手出すより、一個のことを追求してる方がなんとなくカッコいいなと感じていたからです。

けれど、そんな大学生活を反省してみて、
もっと色んな経験をしてみてもよかったんじゃないかとか思うようになりました。

だからここ半年近くは真剣なバスケは遠ざけてきました。
それに加え、自分に合ったバスケ環境を探すのってなかなか大変なんです。
練習頻度とか、チームのレベルとか雰囲気とか。。。


そんなこんなで半年近く経過してみて、
明らかに運動不足なんですよね。

腹筋くらいはコンスタントに続けてるんですけど、
夜中走ったりするのは大した運動にならないんですよ。

30分ボールと戯れた方がよっぽど良い運動になります。

まぁだから何が言いたいかって言うと、
バスケ本格的に始めますってことです。多分。



(クレジットカードについて)
食費と本以外はほとんどお金を使わない僕ですが、
仕事の都合でカードを作ってから、
ここ一週間で一気に10万くらい飛んだ気がします。

何を買ったかは明らかにしませんが、
自分にとってかなり有用だと感じたものにしかお金は出していないはずなので、
無駄遣いではないはずです。


しかし、カードは物欲のリミッターを解除してしまう怖いものだと学習しました。

2012年9月21日金曜日

A氏の平凡な日常⑦

静寂と切なくヒヤリとした朝がA氏を襲い目が覚めたが、
A氏は気づかぬフリをして寝返りを打った。


部屋の冷たい空気と灰色の空と昨晩のウィスキーの微かな香り。
そして、冷えきった白色のシーツ。


そのうち、ステレオからアラームがかかり始めた。
クラシックが流れ始めた途端に、
A氏は体を起こしてアラームを止めた。
A氏は大きく息を吐き、身体中に寒さを感じた。

もう一度布団にくるまった彼の頭脳は、
無意識に現状を整理した。


そして、K子との日々が終わったことを再認識した。


血がどんどん溢れ、滴り、温もりを失い、固まり、冷えきって、濃い紫色になっていくような、
そんな感覚だった。


冷えきった冬の朝に、そんな血の跡はA氏を空虚な精神状態に陥らせていた。


愛の言葉をささやき、口づけを交わし、抱き合い、二人で眠る日々にあったあの温かさは失われてしまったのだった。


ストーブの電源を入れ、また布団に戻った。


脳裏にはまだ、K子と交わした汗や唾液などの決してきれいとは言えない体液の匂いが残っていた。
そんな不潔なものでさえ、今の彼には温かいものに感じられた。


僕は、なんで、こんなに悲しいんだろう。
そう考えた瞬間に反射的に脳はそう考えることから避けた。


僕とK子は、なんで、こうなったんだろうか。


ストーブのおかげで部屋は少しずつ暖まってきた。

A氏はK子との日々をハイライトで何度も再生した。


そして、再生する度に、なぜかそのストーリーは変わっていった。


事象としての過去は変わることはなかったが、
主体的感覚による過去は無限に変わりえた。



窓の結露が外の灰色の景色を歪ませている。

2012年9月17日月曜日

首こり

こんばんわ。

最近iMacを使い始めてから、やたら首が凝るようになりました。
すげー疲れます。


(仕事について)
社会人になってから、仕事についてとても考えさせられるようになりました。


本来は就職する前に考えなければならないはずなんでしょうが、
僕は考えが全く足りていなかったんだと気づかされました。

別に今の仕事に不満があるとかそういうわけじゃないんですが。

僕というのは凡人がある程度想定できるであろうことを全く想定できないという欠陥があるようです。


〜〜かなり途中を省略して、誰も理解できないほどに文脈を飛ばすことにします。〜〜

何年か前に母が、
「人は誰かのためになることで、初めて持っている能力以上のモノが発揮できる」
みたいなことを言っていました。

要するに「誰かのためになるようなことをしなさい」ということを言いたかったんだと思います。

その時、僕はそれを間違っていると思いました。
間違っているというより、理想論すぎるというか、
少年漫画の主役が言いそうなセリフだなと思いました。

一流サッカー選手だって、一流アーティストだって、自分のためにやって結果出してんだから、人のためにやんなくたっていいんじゃねーのかって。


しかし、最近色んな本を読んで、自分の考えは間違っていたかもしれないと思うようになりました。

間違っていたというより、「誰かのため」という「対象」を誤解していたんです。

僕は「誰か」というのが、直接影響を与える対象だと考えていたのです。
つまり、ジョブズなら、
「iPhoneを使ってくれるユーザーのことを思って作ったから良いものができた」
ということを母は言おうとしているのだと誤解していました。

そうではなくて、ジョブズは
「誰か(身近な人)に認めてもらいたい、もしくは喜んでもらいたくて頑張った結果、優れた製品をつくることが出来た」と解釈すれば、母の言うことは理解できるようになりました。

ここからは憶測もあります。

【本田圭佑】は両親が離婚していて、父親に育てられました。
心の中では、会えない母親にサッカーで活躍して、自分のことを知らせようと思っていたのかもしれません。

【の子】は、自分のために曲を作ってると公言していますが、心底ではおそらく死んだ母に向かって曲を捧げているような気がします。
全ての曲がそうだとは言いませんが、
「出かけるようになりました」「僕は頑張るよ」
そういった歌詞は僕にはそういう風に聞こえます。

【ひろゆき】は仲間内でネタになりそうな面白そうなことをやってきただけだと言っています。

他にも、そういう事例を探せばいくらでもあると思います。

僕も思い返してみると、頑張ったことってほぼ全て誰かの顔を思い浮かべてやったことなんだと思います。こんなことしたらあの人は喜んでくれるんじゃないかとか。


これはすごく当たり前のことなのかもしれません。
けれど、自分にとっては大きな発見だったので、
わざわざこういった記事にすることにしました。


仕事も同じで、
まずは小さなコミュニティ(家族、友達など)の中で自分の中の役割があって、
そこからなんだと思います。

学歴が高く、大企業に進む人は、ほとんどが
気づかぬうちに心の底では親を喜ばせるためのような気がします。
それが悪いというわけではなくて、親を喜ばせる延長にサラリーマンがあるってことです。仕事の手段やシステムをいくら考えたって、この根本を見つめないと何も意味ないんです。


所詮、人間なんて小さいコミュニティの中で自分の役割を果たすことでしか大きな喜びを感じられないんだと思います。


そう考えると人間てよく作られてんなーと思います。
個の充実以上に他者の充実を優先させようとするわけですから。
でかくて強いけど協力できない生物より断然生存確率は高いはずです。


死ぬほど権力者に媚びてヘコヘコしてる人を心のどこかで見下してた僕ですが、
彼らにはそうしてまでも喜ばせたい誰かがいるわけなんでしょう。
素晴らしいじゃないですか。



単にキレイゴトでなく、僕も誰かを想って必死で頑張りたいです。


さて、あなたが想う人は誰でしょうか?

2012年9月15日土曜日

A氏の平凡な日常⑥

:K子と早く会いたい(絵文字):

A氏はそんな文章を電波を通して送ってしまえるようになっていた
彼女に夢中になっている時は彼が唯一愚かになれる瞬間だった。


:私もだよ(絵文字):
:仕事お互いがんばろうね(絵文字):

社内のエレベーターでA氏は幸せそうだった。
そして、バイタリティに溢れていた。



「なに、彼女からのメール?笑」
「やめてくださいよ笑」
「嬉しそうだなーお前」
「今日どこにします?」

カテゴライズやら、冷めた見方は彼からどこかへ行ってしまったようだった。



「いらっしゃいませー」「2名様ご案内でーす」


なんともいえない充実感に包まれ、店内の音楽も心地よかった。
定食でサラダから食べる習慣さえも、どこかに行ってしまった。


「俺あの店員さんタイプだわ」
「新しい娘ですかね」
「ショートヘアーっていいよなぁ」
「派遣の娘もショートヘアーですよね」
「あれは違う」「ショートヘアーは選ばれたものしか似合わん」
「あはは」
「おお、すまんな」

A氏は笑いながら上司のグラスに冷水を注いだ。
K子のショートヘアーを想像したが、うまくいかなかった。


「ありがとうございましたー」
「ごちそうさまです」

「ごちそうさま」


「あの娘、俺にめっちゃ笑顔でお釣り渡してきたぞ」
「接客マナーですよ笑」
「いや、あれは違った」
「あはは」

「明日もあそこな」



愛は、彼に欠けていた人生における1パーツであり、経験から学ぶ傾向の彼にとって、何よりも予想を裏切られた要素の一つとなった。
愛さえも結局科学的で合理的なものであるというもはや信念に近かった彼の考えは頭の海底に沈みきっていた。
彼が考えていた愛というのは結局のところ彼自身に包括されていたもので、それは彼次第だった。


2012年9月7日金曜日

模倣⑦



難しいかなとおもってけいえんしてた曲だけど、
すごい簡単だった#
むしろうたうほうがむずかしかった。



やっぱりうたうのが好き。
ピアノひいてうたえるようになろう。


なんかアコギでじーんとくる良い歌ないかな@_@

2012年9月3日月曜日

A氏の平凡な日常⑤

石の階段を上ったところに大きな一軒家があって、その中に僕はひっそりと侵入していく。
早朝、涼しくて静かだ。

中には誰かいないかとても不安になってきた。
その家の奥にしまっている木の箱を僕はなんとか手に入れる。
箱の中には大きめの刃物がしまってある。

その家を急いで、出る。
心拍数がとても上がっているのがわかる。


気づくと、僕の目の前には、真っ赤な血が広がっている。
階段に血が一面に飛び散って。


これは僕が刺したの?


僕はその場から逃げ出す。
怖い、怖い。


僕は焼きそばのカップ麺からお湯を取り出して、
ソースの封を切ったんだ。

あれ、もう19時を過ぎてるじゃないか、
あの女の子と花火の約束したじゃないか。

あの公園で。
間に合わないよ、もう。
やきそばも作ってしまったし。

あの女の子、誰だっけ。
誰だっけ、誰だっけ。。。



懐かしさと恐怖と焦りと期待がまだ残ってる。
ふわふわ気持ちいい。

A氏は夢を見たことを自覚して、余韻に浸った。


夢に出てきた女の子はK子ではなかった。

ただ、惹かれる女性であった。
僕のことを公園で待ってくれている女性だった。


夢の細部を思い出そうとしたが、それ以上は出てこなかった。
その余韻を残したまま、A氏は満員電車に乗った。


朝日がまぶしく、中途半端にクーラーが効いていた。


そうだ、K子からのメールを返さなくちゃ。

2012年9月2日日曜日

模倣⑥



色んな音重ねようとすると悪くなったりする。


鍵盤にりばーぶとdisとーしょんかけただけでイキそうになる。

2012年8月30日木曜日

A氏の平凡な日常④

花火は一斉に打上げられてスタートした。

「きれぇ。。。」

たしかにキレイだった。
暗闇に光が飛び散り、街中を照らしていた。
川、電車、人々の群れ、月、、、それらに花火が加わることで夏の風景が完成した。

「私、あの、落ちていくのが好きなの」

K子は金色の花火を指差して、そう言った。
花火は止まることなく、打ち上がり続けた。

「あれ、ドラえもんじゃない?笑」

醜いドラえもんの花火を見て、K子はとても嬉しそうだった。
彼女の発言に何らかの意図があったとしても、僕はどうでも良かった。
そのうち彼女はケータイを取り出して、花火を取り出した。

「全然うまく取れないんだけどー苦笑」

「花火は撮るもんじゃない、目に焼き付けるもんだよ」
そう言いかけたが、未来を想像して発言を避けた。僕はニッコリ笑った。

A氏は花火が好きではなかったが、その日の花火は鮮やかで、おそらく忘れられないものになりそうだった。

「花火はこのくらいの距離がちょうどいいね」
「そうね、ほんと急いで良かった」


30分ほどすると、A氏はすっかり飽きてしまった。
K子は黙って夢中で眺めているようだった。
しかし、明らかに最初より少し飽きているようだった。


A氏は沈黙を愛した。
意図的に沈黙をすることさえあった。
距離が近づくのに言葉は不要なんだということが
彼が生きてきた中で学んだ数少ない真理の一つであった。


気づけば、K子はA氏に身を寄せていた。
普通の女性が、当たり前のように行う仕草をK子は自然に行った。
A氏は彼女の体温を浴衣越しに感じていた。
しかし、そんな動作の一つでさえ、抵抗しようという意志と
圧倒的な反発心が喉の奥から。





彼女は僕の何に好意を抱いているんだろうか。
それは人間性なのだろうか。
年収だろうか、ステータスだろうか。
実際にK子はA氏の核心や本質には迫ろうとしなかった。

距離をとるというよりは、
興味がない気がした。


その疑念が、彼に反発心を起こした。
私は今はそう解釈している。


すごく満たされているようで、
逃れたい一心だった。
ただ、逃れることはできなかった。

事はそんなに単純ではないのだ。
少なくとも彼の中では。

2012年8月26日日曜日

A氏の平凡な日常③

「あ、ごめん、Aだけど、少し遅れると思う」「駅じゃなくて、家まで車で迎えに行くから待ってて」
「大丈夫ですか?」
「お客さんの予定が急に変更になっちゃって、ごめんね、終わったらすぐ連絡するよ」

土曜日だったが、A氏には仕事が入っていた。
仕事がある方がむしろ気が紛れて彼には良かったのかもしれない。
花火大会なんてのは、行きたいわけがないのだから。


顧客との面談が終わると、笑顔で握手を交わし、K子の家まで急いで車を走らせた。

僕らはひと月前から、いわば「付き合っている」状態になったのだった。


お世辞にも僕とK子は相性が良いとは言えなかった。
しかし、K子が僕に少なからず好意を抱いているという事実と、悪い人ではなさそうだという直感が判断を促した。

A氏の決断はしばしば理にかなっていないことが多くあった。
人間は感情で動く不合理な生き物かもしれないが、A氏はそれが顕著だった。
スプーンを買いに行ったはずだったのに、急にフォークが欲しくなって、帰ってからスプーンがなくて困るような、そんなことが日常茶飯事だった。
彼はそのことに気づいてはいるが、なぜ頻繁にそうなるのかは分かっていなかった。

今回の彼の判断が正解かどうかは全く分からないが、
彼自身は一過性の高揚感を味わったはずであろう。


「あ、もしもし僕だけど、今終わって向かってるから」
「あと20分くらいかな」

車内ではglobeの曲がかかっていた。


花火は好きじゃなかった。
はっきり言ってデートの場所なんんてどこだっていい。
気苦労はどこだって消えないのだから。

歩道には浴衣を着たカップルが何組か歩いていた。
朝から雨が降り、中止かと思われたが、雨はすっかり止んでいた。


「あ、もしもし」「もうマンションの下に着いたよ」「えーと、黒のプリウス」「はーい、じゃ待ってまーす」


助手席に置いていた雑誌をどけて、さっきまで面談をしていた顧客にメールを打った。

A氏はiPodのアーティストをグルグル回し、tahiti80で止めた。

コンコン

マンションの入り口から出てきたK子が車を軽くノックした。
浴衣を着ていた。いつもと印象が違ったので少し驚いた。


「お待たせー」
「浴衣、似合うね」
「ありがと、白にしてみたの」
「うん、似合ってる」

2012年8月22日水曜日

A氏の平凡な日常②

K子は改札前に現れた。その姿は美しいと言わざるを得なかった。

「遅れてすいません。行きましょ」

冗談みたいだが、印象派を思わせるような光を彼女は放っているようだった。
明らかにラインを強調するような、そんな服だった。
必要以上に誇示された笑顔が気になったが、人間はそこまで賢くなかった。

僕は彼女との距離感や温度を探りながら、話題をお気に入りの鞄から取り出していった。
駅から映画館は予想以上に近かった。


助走が足りないくらいだった。

「なんか飲み物買おうか」

「そうですね」

僕はキリンレモンを選び、彼女は爽健美茶を選んだ。
席はネットで事前に予約していたので、悪くない場所だった。
着くと、近くに日焼けした品のないカップルが腰を掛けていた。
僕は荷物を彼女に預けるとすぐトイレへ向かった。

僕の頭の中では前回の食事の時のK子の台詞がいくつか再生された


「そうですねぇ、友達にはよく変わってるって言われます笑」
「Aさんて優しいお方なんですね」
「私ほんと機械にめっぽう弱くて」

それらの会話をもとに、僕は無意識にK子のカテゴリーを探していた。

鏡を見る。つけてきたワックスが髪型を少し不自然にしていた。
水は生暖かく、汗ばんだ手をきれいにしてくれた。

「私、この映画ずっと観てみたかったんです」

K子は僕がトイレにいってる間にいじっていたケータイを鞄にしまい、僕の目を見つめてこう言った。

「良かったよ。僕の周りが絶賛してたんだ」

映画は一人で観るのが一番良いに決まってる。良い映画に他人の感想なんていらなかった。

「眠いんですか笑?」
「いや、ちょっと目が乾いたみたいで」

座席に腰をかけた途端に眠気が襲ってきた。
予告の映画で観客が一斉に笑ったシーンがあった。
僕はその笑いがさめた後の静けさが好きだった。
静けさの中に、人の呼吸や咳払いや人々のリアルな仕草が感じられるからだ。
彼女も熱心に予告を観ていた。

最近の映画は演技もできないようなイケメン俳優ばかりで面白みがないと思った。
どれもテレビで観るような顔ぶればかりだ。

あっという間に予告は終了し、本編が始まった。
その映画は、実話を元にしたヒューマンドラマだった。


途中から僕は映画を見ることを放棄して、
彼女と僕はつきあうんだろうかとか、
つきあったら、どんな日常になるんだろうかなんてことばかりを考えていた。

後で感想に困らない程度にスクリーンに目をやりつつ、
僕はくだらないことばかり考えていた。
彼女とのセックスも想像してみた。
男というのはホントにうまく造られている。


映画の内容は思ったより楽しいものではなかった。

映画が終わると、彼女はこっちを見て笑顔で何も言わずに大きく伸びをした。

「行こうか」

炭酸の抜けきったキリンレモンを飲み干し、
列が進むのを待った。


A氏は全く楽しくなかった。どう楽しめばいいのか教えてほしいくらいだった。

「私ちょっとお手洗い行ってきますね」


時計を見ると、16時45分。
地獄はいつまで続くんだ。


2012年8月18日土曜日

A氏の平凡な日常①



昼頃、A氏は目覚めた。
太陽の日差しがとても眩しかった。
ライトの点滅するケータイを取ると、通販サイトからの広告メールなどが来ていた。
それらを既読にし、またしばらくベッドで目を閉じた。
昨晩のハイボールが少しの頭痛を催している気がした。


A氏は大手金融企業に勤める32歳のサラリーマンである。
役職こそないが、そこそこな収入で十分に家族を養えるような収入を得ていた。
しかし、彼に家族はいなかった。
彼自身、家族を望んだりもしたが、彼の気難しい性格(少なくとも本人はそう思っていた)が結婚を遠ざけているようだった。


彼はベッドから起き上がると、洗濯物をまとめ、洗濯機を回した。
テレビをつけ、菓子パンをかじりながら、チャンネルを回した。
ひとまず好きな芸人が出演しているバラエティでチャンネルを止めた。
ゲストに好きなアイドルが出ていたというのも少なからずあった。


CM中にケータイがメールを受信した。
それは見知らぬ宛先からであった。


「昨日ご一緒させてもらった、K子です(絵文字)
昨日はありがとうございました(絵文字)
Aさんとはあんまりお話できなかったので、もしよかったらまたお会いしたいです(絵文字)」


A氏は昨日、同僚との合コンに参加していた。
頻繁にそういった類のものに参加しているわけではないが、
A氏は前よりも少し積極的になっていた。

その合コンではK子とA氏とほとんど話さなかった。

A氏のK子の印象は、そんなに悪くなかった。
しかし、正直言って惹かれるようなものでもなかった。


A氏は人間観察をする癖があった。
A氏の中で人種をある程度感覚的にカテゴライズしていた。
例外が現れると、カテゴリーを増やしていった。
A氏は人付き合いがあまり上手な方ではなかったので、
自分なりにこういった工夫をして、気苦労を減らしていた。

K子はそういう意味で未分類の人種だった。
おおよその見当はつくが、まだ分類してしまうには早すぎた。


K子からのメールは嬉しいものだったが、A氏にとっては気苦労の方が大きかった。

A氏は過去に何人かの女性と交際したことがあったが、
その都度彼は気苦労していた。付き合っている最中は気苦労に感じなくとも、終えてみるとそれは気苦労だった。
それは別に女性関係に限ったことではなく、人生全般にA氏の気苦労は耐えなかった。
それはまるで、人生の多くを自殺を留まることに費やしてしまうようなカフカのようだった。

A氏はそんな自分を客観的に認識しているつもりであった。
そして、悲観的ではなかったが変えようという気があった。
なぜなら、このままでは結婚でさえろくに出来ないと危機感を抱いていたからだ。
A氏は結婚については興味がなかったが、子供には興味があった。
自分の子供が、自分の気苦労を軽減させてくれる唯一の存在になりうるのではないかと思っていた。


A氏はそういったごちゃごちゃした思考を振り払い、
K子に返信した。そのメールは今度ふたりで食事に行きましょうという旨のものだった。


洗濯機がピーと終了の合図を鳴らした。
その時A氏は脱ぎっぱなしの靴下を入れ忘れたことに気づいた。

2012年8月17日金曜日

朦朧意識

お久しぶりです。

模倣と不可解な文章の連続に疲弊されていると思うので、
たまにはOLみたいな記事にします。




(iMacの話)
iMacを購入しました。
社会人になってから、ほとんど高い買い物をしていませんでしたが、
必要だと感じたので購入しました。

なぜウィンドウがイスと反対側に向いているかというと、
テレビ代わりに使ったりしているからです。



(免許の話)
ようやく取りました。


(映画の話)
「dot the i」という映画を知り合いに勧められていたので、
借りてみました。
見る価値はありました。


(食べ物の話)
普通の日は夕食にスーパーで半額になったお寿司や刺身ばかり食べています。
そろそろ飽きてきました。
バラエティ豊かな料理を毎日裸エプロンで作ってくれる女性が欲しいです。



2012年8月2日木曜日

とある教室にて

キーンコーンカーンコーン

「Aさん」
「な、なに?」
「僕はあなたのことが好きだ」
「え?」
「僕はあなたのことが好きなんだ」
「そんなに私と話したことあったっけ?」
「いや、少し話しただけで僕には分かる、あなたの魅力が」
「いちいち絶句しそうになるわね」
「僕は自分が今どういうことをしているか理解しているし、それによって君が僕をどういう風にとらえるかというおおよその予測はついているつもりだ」
「。。。わかったから、そこをもうどいてよ」「私お弁当食べて、レポートやんなきゃいけないんだから」
「返事が欲しい」
「返事?」
「僕が君を好きだということに対する返事」

「んー、そうね、残念だけど、私はBのことなんとも思ってないわ」
「、、、、そう言われると思っていた」
「なに?罰ゲームなの?」
「違う、罰ゲームなんかじゃない」「真の気持ちです」

「次、あなたがこういうことを犯さないために、アドバイスしてあげるわ」
「次なんかないよ、これは最初で最後なんだから」
「最後だとしてもアドバイスするわ」「まずね、ストレートに告白するのは良いと思うけど、度が過ぎるわ」「昼休みになった瞬間に大して仲も良くないクラスメイトが机の前に現れて、なんの前フリもなく告白するなんて」
「僕が生きてるのは「今」なんだ」「君に告白しようと思った瞬間に告白しなければ意味がないんだ」
「、、、それはあなたの哲学でしょ」「女の子と付き合いたいなら、段階を踏んで近づかなきゃ」
「知ってるよ、何気ない会話をして、笑顔で話して、それとない理由をつけて連絡先を聞いて、くだらないメールをして、電話をして、デートに誘ったりして、相手の気持ち探って、駆け引きして、女友達に相談したりして、告白するんだろ?」
「なによ、分かってんじゃないの」
「これらを企んで近づくことに何の意味があるんだ?」
「意味?意味というか、人は段階を踏まないと他人を受け入れられないんだから仕方ないでしょ」
「僕は何も君に受け入れられようと思って告白したわけじゃない」「見返りなんか何も求めていやしない」「情だ。ただこの感情を伝えただけだ」
「。。。。」「今ので不覚にも少しときめきそうになったわ」
「僕は、日常に、いや人生に絶望しかけている」「ただし、君という存在を除いて」
「私にゾッコンなのは嬉しいけど、とても重く感じるわ」
「構わない」「僕は君に好きな人がいるのを知っている」
「は?」
「バレインタインのチョコを渡しているところを見てしまった」
「だから何よ」
「僕はそれを目の当たりにして、空虚な気持ちに陥った」
「あら、そう」
「それは果てしない絶望だった」
「良かったわ」
「しかし、僕は、君の好きな彼もひっくるめて好きになろうと思うんだ」
「。。。。」
「だから、君が誰を好きでいようが、僕をどう思おうが、僕は君が好きなのだ」
「。。。。」

「わかったから、どっか行って」

2012年7月29日日曜日

2012年7月21日土曜日

猫の命日

1年前の僕が欲し、思い描いていた現実が急に襲いかかって、

僕は急に躊躇し始める。



僕はいつも、出来すぎた現実を望みながら、
実際に出来すぎた現実がやってくると、
なぜか逃げ出すのだ。

自分が欲していたはずなのに。



僕は恐れているのだ、
僕はどうしようもないくらいに保険をかけているのだ、

僕は自分を守ろうとするのだ。
どこまでもどこまでも自分を大切に抱え込んで、部屋に閉じ込めるのだ。



僕は自分を守ることにどこまでも必死なのだ。
どうしようもない輩だ。
ただの動物なのだ。


しかし、そんな自分がかわいくて仕方がないのだ。
僕は僕の親であり、僕の子なのだ。

2012年7月18日水曜日

とあるレストランにて

父「遅いな」
娘A「しょうがないよ、混んでるんだもん」
息子B「・・・」

「学校はどうだ?部活ちゃんと行ってるか?」
「うん・・・」
「まだ球拾いか?笑」
「球すら拾えないわ」
「ははは、お前は昔から球技が苦手だもんなぁ」
「冗談だってば」「全然下手だけど、サーブが入るようになってきたの」
「サーブかぁ・・・まぁ部活なんてほどほどでいいんだ」「あぁそういえば、イクエイの夏期講習だけど、5科集中コースで申し込んでおいたからな」
「え?・・・夏期講習はとらないって言ったじゃん」
「どうせ家でゴロゴロしてるんだから、塾でも行って友達と勉強してこい」
「嫌よ、なんで勝手にそんなことするのよ」
「こいつみたいに最初でつまづいて、勉強が嫌になってほしくないんだよ」
「・・・」
「べつに私はつまづいたりしないわよ、来年は夏期講習だってちゃんと受けるから今年は好きにさせてよ」
「もう申し込んじゃったよ」「少しくらいなら休んでも構わないから」
「父さん、少しはAのこと考えてやりなよ」
「俺はちゃんと考えてるよ、考えてるからこういうことをしてしまうんだよ」「A、わかるよな?」
「わかんないわよ」
「じゃあ大人になったらわかるよ」
「・・・」

店員「お待たせしましたー」

「B、お前またバイトやめたらしいじゃないか」
「うん」
「まだ20なんだから、大検でも取って、受験しろ」
「うん、気が向いたら・・・」
「お前は昔からほんとそうだよな、何をやっても長続きしないで」
「好きなものは続けてきたよ、英語だって続いたじゃないか」
「TOEICでいくつだっていうんだ?え?」
「650だけど・・・」
「そんな英語力で将来メシ食ってけると思ってんのか?高校も大学も出てないで」
「ちゃんとこれから勉強していくよ」
「言っとくが、22過ぎたらもう家は出て行ってもらうからな」
「もう少し待ってよ、ちゃんと英語勉強して就職先探すから」
「無理に決まってるだろ、どこのどいつが今の時代に中卒雇うんだよ」
「だからちゃんと英語の資格とかも取って、就職するからもうちょっと好きなことさせてよ」
「好きなこと?なんだ言ってみろ?」
「小説を書いてたい」「将来、小説家になりたい」
「また馬鹿なこと言って、小説だけで食ってけるほど甘くないぞ世間は」
「25までは頑張らせてよ、それで無理だったら就職するから」
「25の中卒なんて誰が雇うんだっていうんだよ」
「バイトだったらいくらでも働き口はあるって」
「あるわけないだろ」
「いや、バイトなら何かしらあるって、仕事内容問わなければ」
「お前ほんとに世間を分かってないよな」「昔からほんと甘ったれだ」
「今だってちゃんとバイトしてるし、お小遣いだってもらってない」「父さんに迷惑かけない範囲でなら好きなことしたっていいじゃないか」
「今じゃなくて俺は将来の話をしてるんだよ」「小説だってどうせ長く続きやしない」「俺は分かってる」
「なんでそうやって否定ばっかりするんだよ」
「お前は昔から何も変わっちゃいない、野球が嫌でいつも逃げ出して」
「それは父さんが僕に嫌いな野球を無理矢理やらせたからじゃないか!」
「違う、お前がやりたいって行ったんだよ」
「僕はやりたいなんて言ってないよ」
「いや、お前が言ったからやらせたんだ」
「仮にそうだったとしても、僕に野球は向いてなかったんだよ!」
「じゃあ何が向いてるんだっていうんだ?」
「だから小説」
「小説?賞でもとったのか?」
「それはこれから」
「これから?どうせすぐ投げ出すに決まってる」
「なんでそうやって俺の未来を決めつけるんだよ!」「父さんには迷惑かけないように頑張ってるじゃないか!」
「お前は甘いんだよ」「とにかく」「誰が見たってそう言うさ」「全然変わってないんだお前は昔から」「偉そうなことばかり言って」
「俺に選択肢はないのかよ!」
「お前が選んだ選択肢からいつも逃げてるだけだろ!」
「・・・ブツブツ」
「あ、お兄ちゃん」
「ほっとけ」「お前もああいう風にはなるなよ」
「・・・」

店員「こちらのお食事はお済みでしょうか?」
「まだ食べてます」

2012年7月10日火曜日

豪華な二本立て

(不思議な国のサトシ、の話)
とある人物の発言。

「自分の知っている世界だけに閉じこもり、その外の世界にある世界を否定しているやつがいる。そういうやつらはどうしようもない。頭悪いんだなぁと思うしかない」

上記の「自分の知っている世界だけに閉じこもっているやつ」の例を挙げるとすれば、
この世に金で買えないものはない、と思い込んでいる人。である。


人それぞれに捉える「世界」というのは、全く異なっているだろう。
それは例えば、「ポケモン赤」のサトシと「ポケモン緑」のサトシが見る世界が異なるように。


人は成長の過程で、自分の認識する「世界」というものがぶち壊されたりして、
自分の認識する「世界」の外側にもっと広い「世界」があることに気づく。

もしかしたら、早い段階でこの「膨張」が止まってしまう人もいるかもしれない。

いや、もしかしたら、止まってしまうというより、止めてしまうが正しいかもしれない。



「とある人物」の発言に賛同できなくはないんだけど、
よく考えてみれば、「膨張」を止めてしまったからといってそいつは不幸になるわけじゃない。

「ポケモン赤」の中のサトシは、
「あれ?なんでだろ、151匹見つからないなー、おかしいなー」とか言いながら、
四天王でも倒しまくって案外幸せな人生を歩んでいるかもしれない。


まぁでも「とある人物」は別に幸福かどうかは問題にしてない。
しかし、明らかに見下してはいるわけで。。。

と、このまま続けていくと、
「人の世界はその個人の中で完結するわけだから、他人を見下すことはできない」
とかいうどうでもいい結論に落ち着きそうなので、このあたりにしておく。



(表現についての話)
絵画にしろ、音楽にしろ、演劇にしろ、
何かを表現するということは、
精神で感じることを肉体を媒体として具現化することだと思う。

いくら精神の感受性が優れていたって、
肉体の具現化力が精神に追いついていなければ、肉体の具現化力以上の作品はできないだろう。
逆に、いくら肉体の具現化力が優れていても、精神の感受性が貧しければ、陳腐なものに終わる。
※ボキャ貧によって無駄に難解な表現になっている

インドの宿に置いてあった10年以上前のミスチル桜井のインタビューには、
どうやって作曲してるんですか?という問いに対して、
「僕は宇宙からの信号みたいなものを音にしてるだけですよ」
「誰だって信号は感じ取れるはずです」
という発言をしていた。


僕も同感だ。
誰だって、子供の時の感受性が保たれていれば、
外界から精神が感じることは鮮やかだろう。

一般に肉体の具現化力だけに優れるものは一般的に職人と言われる。
何度も何度も同じ練習(反復、稽古などなど)を繰り返して、
肉体の具現化力を最大限にしていく。

しかし、反復練習によって、感受性が鋭くなるわけではない。
僕はむしろ鈍くなるとさえ思っている。

これが表現の難しいところだ。

2012年7月8日日曜日

とある留置所にて

「面会時間は15分です。では、どうぞ」

「久しぶり」
「・・・お久しぶりです」

「痩せた?よな?」
「・・・ええ、おそらく」

「とりあえず、頼まれたことは全てやっといたから」
「ありがとうございます」「Aさんには本当に迷惑をかけてしまって、、、申し訳ありません」
「いや、分かってるよ、俺は、君が悪くないってこと」
「・・・」
「まぁニュースでしか内容は把握できてないけど」
「お金のことについては今後ちゃんとお返しするつもりなので。。。」
「いや、いいって。僕は君の技術に投資させてもらっただけなんだから」
「本当にすいません、こんな形でお会いするなんて。。。」

「まぁかなり長い闘いになるだろうね。判例もなさそうだし」「何か手伝えることはあるかい?」
「Sherkに関しては、エンジニアに全て任せてあるので、大丈夫だと思います」「しかし、これから証人という形でAさんをお呼びさせていただくことになるかもしれません」
「それは全然構わない」「僕は君の無実を証明したいんだから」
「・・・ありがとうございます」

「今って、ここで何してるの?」
「主に検察の方に事情聴取されてます」
「へぇ」「退屈?」
「辛いです」「技術的なことは通じないことも多いので」
「そうだよなぁ」

「もしかしたら、これで僕のエンジニア生命も終了かもしれません」
「やり残したことは?」
「死ぬほどあります」

「あぁそういえば、どうでもいいんだけど、Sherk発のインディーズバンドが今結構騒がれてるよ」
「え、IZAKOZAですか?」
「違う、四半世紀」
「あーあの4人の。。。」
「君がいなかったら、彼らはいなかったかもしれないね」
「そういうのがもっとこれから出てきたら、面白かったですね」



2012年7月3日火曜日

模倣④



EmAmDG
の単純コードですら俺はまともに弾けないのか。。。って思う時だってある。

だけどそんなんじゃ前に進めないので。




2012年7月2日月曜日

人間はあっさり死ぬ




中1の時に、小学校の同級生が路線に飛び込み自殺したのを思い出した。

最初に聞いた時は信じられなかったが、Yahooニュースで現実を突きつけられたのを覚えている。


彼とはサッカークラブが同じだった。たいしてうまくもなかったし、
あんまりみんなから好かれるようなタイプでもなかった。
金持ちで、色んなおもちゃやゲームをなんでも持っていた。




人間はあっさり死ぬ。

そして、人々の記憶からもそのうち徐々に消えていく。

2012年6月28日木曜日

模倣③



なんだかんだやり直しまくって、結局3時間。
不甲斐ない演奏ですが、どうぞ。

所詮模倣ですが、耳コピで頑張りました。

2012年6月25日月曜日

模倣②



「完璧を求めるより、まず終わらせろ」
ってことで。

Oasisしばり。

2012年6月24日日曜日

おいおい著作権

著作権に関する法改正案が可決されたようです。

「音楽をすべての人々に」みたいなスローガンを掲げてる音楽業界がそれと真逆のことしてる。

技術進歩に対して、既得権益層が権利を主張するのは醜い。

新技術をつぶす方向ではなくて、うまく利用する方向に頭を切り替えてほしい。

そんなんじゃ人類は進んでかない。


昔ブログに貼付けた動画もどんどん削除されて。。。
やっぱり「創作物とお金」というのは折り合いが難しいなぁ。


2012年6月21日木曜日

じぇねれーしょん→私事

世代には「色」がある。
そう感じる。

上の世代を僕らは塗り替えて、ぶち壊していかなければならない。


よく言われる「創造と破壊」。


産業、経済、芸術、技術、すべてに通ずる。


もちろん個にもいえる。

細胞単位でもいえる。


普遍的だと感じる。




過去をぶち壊し、未来を創造しようとする瞬間こそが「生」なんだろう。

とかく僕らは未来を考えすぎる。
未来を創造するのではなく、現在を守り、未来を守ってしまう。


僕は未来を創造することに決めた。
しかし、正直に言えばまだ過去をぶち壊すことにまだ躊躇している自分もいる。

「いや、待てよ、ひょっとして一時的に俺は頭がイカれてるんじゃないか?」とか。


ただ、僕が今まで採ってきた選択の中で、
僕が納得できていないものの大半は、
未来を守ろうとして破壊しなかった選択だと思う。


人間は無駄に賢いから、未来を守ろうとしてしまうんだ。
Jobsの言う、「Stay Foolish」というのは、たぶんそういうこと。



ただ、こんな言葉の羅列に何の意味もない。
だから僕は自分で実際に過去を破壊して未来を創造していくことで、
示していく。

2012年6月12日火曜日

とあるマンションの4階にて

「ただいま」
「。。。」
「りか、今日部活は?」
「休んだ」
「サボり?」
「。。。」

「お前さぁ、汚したら片付けろよな」
「後で片付けるからっ」
「つかどんだけチョコ食ってんだよ」
「。。。」

「チャンネルどこ?」
「ソファにない?」
「あ?あった」

「塾もサボるつもりか?」
「わかんない」
「行かないなら、やめちまえよ。行かなくても、お前頭いいんだし」
「お父さんにやめるなって言われた」

「お前大会近いんじゃねーの?」
「どうせ出ないもん」
「楽しいか?部活」
「つまんない」
「だから卓球なんてやめろって言ったんだよ」
「卓球はつまんなくない」
「じゃ、なに?」
「。。。」「みんな、めんどくさい」
「・・・」


(日頃の感謝を、チョコレートに込めて、、、チョコレートはLOTTE)
「あ、明日バレタインか」
「私、卓球がしたくて卓球部に入ったわけじゃないの」「ただ独りが嫌で自分に似た友達が欲しかったの」
「・・・」


(自動車保険でお悩みの方は/内のとある路地裏にひっそりと/パートの地下1階、)
やっぱり私誰かを知りすぎると嫌になっちゃうみたい。八分目がちょうどいいみたい」
「・・・」
「昔はね。戯れてなんかやるもんかって。自分から独りになってた。」「
ずっと一人でいたの、中学3年生まで。一人でいると、一人が淋しいじゃなくて、一人でいてやるんだっていう気持ちを無理やり作ろうとして、そうすると、人より上行ってる感じになってるから・・・ それって一番淋しいことなの、淋しいことを「淋しい」って言えなかった。
(レンジャーズ戦に先発で登板、相手には)
「独りに慣れすぎて、気づいたら寂しいとすら言えなくなってたの私」「でもやっぱりダメみたい、私。独りの方がいいみたい」
(満塁で早くもピンチを)
「・・・バカみてーに悩んでんじゃねーよ。いつもみたいにクールにさらっと流せよ」
「クールにさらっと流してたから、こうなったの」
(ームは残念ながら、)
「どうしたいんだ?」
「学校やめたい」
「やめてどうすんだ?マジで俺みたいになるぞお前」
グダグダ悩みながら生きるならお兄ちゃんみたいに淡々と生きてたいわ」
「淡々とって、フリーターだって悩みめちゃくちゃあんだぞ」
「知ってるわよ」「またバイトやめたんでしょ」
「!」「なんで知ってんだ?」
「マネージャーって人から留守電入ってたわよ」

(続くはイチロー、今日は)
「え・・・うそ」

2012年6月10日日曜日

Gogh

   And - my plan for my life is to make paintings and drawings, as many and as well as I can - then, when my life is over, I hope to depart in no other way than looking back with love and wistfulness and thinking, oh paintings that I would have made! 





2012年6月5日火曜日

ぶちあたる壁はいつだって自分

すごいどうでもいいんですけど、
FacebookとかTwitterのSNS類をやめました。

連絡先も、
人脈も、
写真も、
思い出も、
全部消えちゃったわけですが、たいしてなんとも思っていません。

Facebookでしか連絡をとれない人とかもいるわけなんですけど、
まぁ今の世の中、コンタクトを取ろうと思ってその気になれば誰にでもいくらでもとれるわけで。

海外で知り合った人は若干むずいかもしんないけど。


で、これからもおそらくなんでやめたの?とか聞かれるんだろう。
めんどくせ。

ごにゃごにょごにゃごにょ//////

まぁいいや、何が言いてんだろ俺。



2012年6月2日土曜日

これから

辛いことがたくさんあるだろう。

でもこれでいい。

ここからだ。

2012年6月1日金曜日

いま

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ソ♯ドラ♯ドソドラ♯ドソドラ♯ドソ♯ドラ♯ド
ソ♯ドラ♯ドソドラ♯ドソドラ♯ドソ♯ドラ♯ド



バーチャル上のみなさん、お久しぶりです。


トマトが食べたいって言うことと、
トマトが食べたいって思うことは大きく異なります。

それはブログも同じなんです。

だから、書かないことも多くなってしまうのです。


【自己限定について】
「私は◯◯だ」と言うことは、
自己をある意味限定したことになる。

僕はこういう類いの発言をすることが嫌いだ。

自分は自分でしかないし、
どういう人間かは、人によって解釈が異なる。
目の前の自分をありのまま受け入れてくれたらいい。

自分が自分を客観的に見た自分など、
知ったところで、
自分が本当にどういう人間かなど分からない。
自分が自分をどう思っているかは分かるが。


しかし、世の中では

「自己PRをしてください」
「あなたは周りの人にどういう人だと思われていますか?」
「お前ってどんなキャラなの?」

という質問がはびこっている。


こういう質問を平気でする人は、
こういった感覚がないか、
もしくは時間をかけて相手を理解するのが面倒くさいか、だろう。





ソ♯ドラ♯ドソドラ♯ドソドラ♯ドソ♯ドラ♯ド
ソ♯ドラ♯ドソドラ♯ドソドラ♯ドソ♯ドラ♯ド
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2012年5月26日土曜日

血とバンドエイド

ときどき僕の頭はエラーを起こす。

これはこういうものなんだ、とか
あの人はこういう人なんじゃないか、とか


そういう数々の考えが、仮説で留まればよいが、
いっそ断定になってしまうことがある。


そして、そういったものは往々にして覆される。

覆されたものが再度覆されることもある。

そこに終わりはない。


こういう裏切りが日常を少し楽しくする。

2012年5月11日金曜日

寿命

僕のはそんな長くないんじゃないかって思うときがある。

心臓がバクバクすることもあるし、
血液がドクドクすることもある。

だから、この世に何か残して死ななきゃって思うんだ。

2012年5月7日月曜日

とある居酒屋にて。

A「店長、今日の俺なにが違うと思う?」
B「え?はい?」
A「いや、俺今日さ、何が違う?」
B「え?」「・・・」
A「夏服だよ」「俺、今日から夏服なの」
B「あ、服ですか」

A「Cちゃん、店長忘れてるけど、唐揚げ、そのまんまだよ」
C「ア、ハイ」
B「忘れてませんよ」
A「唐揚げ持ち帰るの?」
C「ソウナンデス、友達ノ家ニモッテイキマス」
B「じゃ5個じゃ足りないか」
A「10個くらい入れてやりなよ」

A「Cちゃん、俺の長女、大学の国際部なんだよ」
C「ソウナンデスカ・・・」
A「たしか、国際部の、部長」
C「・・・」
A「唯一連絡が取れる、俺の長女、、、」

A「店長、もう一杯飲んだら俺帰るわ」
B「はいよ」



2012年5月5日土曜日

もうなにがなんだか


昨日の夜、親と激しく言い争った。

久々に会って、メシを食った。
少し迷ったけど、親だから、
今自分が抱えてることをボヤッと話した。

べつに話さないことだって、できた。
だけど、親だから、と思って話したんだ。


そしたら頭ごなしにお前は甘いと叩き潰された。
話の本質に迫る前に。

話を本質に戻そうとしても、
一方的に、
お前は甘い、ふざけるな、何を考えてるんだ、と。


さすがに頭にきてしまった。


僕は親に対して、表には出さないが、
感謝もしてるし、初任給でそれなりに形として示そうとも考えてたけど、

今回の件で、もうどうでもよくなってしまった。


後に姉が色々フォローしてくれたが、
きっと傍から見れば、お互いに意思の疎通がうまくいってないだけだったのかもしれない。

きっと、これを読んだ人は、僕が悪い、とか
親に感謝しなさいとか、もうちょっとうまくやりなよ、とか思うだろう。
自分だって、そう思うところもなくはない。


だけど、今回の件に関しては、もう「向こう側」へ行ってしまった。



自分の生き方を親に決められるくらいなら、
帰る場所なんかなくたっていい。

2012年4月30日月曜日

大阪、GW、ひとり

ゴールデンウィークでみんな里帰り

物音ひとつしない巨大な棟の一室に僕はひとりぼっち

今日はどこの定食屋さんへ。


そろそろ寂しさが致死量。


だけども、
人が居たら居たで、独りになりたくなってしまって
放っといてくれって。

なんて、わがままな。



ここんとこ
異国の地、不安定なのも相まって、、、


シューティングが気分を一掃してくれんじゃないかって、
僕の中の運動哲学が主張してるけど。

前回のことから、
そんなことはないってのはわかってるんだけど。


悲観的であっても、前に進んでいかなきゃって
昨日風呂場で納得したのに。



こんなん、「鬱だー」とかつぶやいてるJKと何も変わんねぇじゃねぇか。

2012年4月28日土曜日

都内のとあるアパートにて

A「はい、Aです」
B「東京検察庁より参りました、Bです」「捜査の件で参りました」
A「開いてます」


B「失礼します」
A「今日も捜査協力の件ですか?」
B「はい、それと今日は他にお話することがございまして」
A「なんですか?」
B「その前に、まずこちらをお返しします」

A「もう新しいノートブック買っちゃいましたよ」
B「申し訳ありません、捜査の一環ですのでどうかお許しください」
A「・・・」


B「実は昨日、検察庁の方より逮捕状が出ました」
A「また新たな容疑ですか?」
B「いえ」「今回の逮捕状に関しては、あなたに対するものです」
A「はい?」
B「これまで捜査を協力していただき、こちらとしても心苦しいのですが、あなたを逮捕させていただきます」
A「いや、ちょっと待ってください」「どういうことなんですか」
B「著作権侵害行為を幇助した共犯の容疑です」
A「ちょっと待ってください、これまで捜査に協力してきた私が突然そんな罪を問われて逮捕されるというのは、どう考えても飛躍が」
B「詳しい話は後ほど聴かせていただきますので」



数日後、とあるオフィスにて

C「あ、ここ空いてます?」
D「あぁ空いてるぞ」 
C「お邪魔しまーす」「それ、なんの記事ですか?」
D「ファイル共有ソフトの製作者が逮捕されたらしい」「まぁお前の部署にはあんまり関係ないかもしれんな」
C「興味はありますよ、興味は笑」
D「相変わらずだな笑」「どうだ?調子は」 
C「順調です。でも新オフィスにはまだ慣れなくて、さっきも地下で迷っちゃいました、あはは笑」
D「地下はまだ見てないな」 
C「暗くて広くて、少し不気味なかんじでした」 
D「まったく変なタイミングで移動したもんだよなぁ」 
C「なんか今年から法人税の税率が上がるらしくて、その関係で移動が前倒しになったみたいですよ」 
D「それ初耳だぞ笑」「部長からなんの説明もなかったしな」 
C「僕も同期から聞いただけですよ」「あ、そういえば課長、昨日また捨てたらしいじゃないですか」 
D「お前それ誰から聞いた」 
C「専務です」「かなり思いっきり捨てたって聞きましたよ笑」 
D「まったく、クソ専務。少し捨てたくらいで回りに言いふらしやがって」 
C「お互い様じゃないですか笑」 
D「やっぱり、捨ては少し控えんとダメだな」「翌日に響く」 
C「まぁ僕なんかは捨てる時は思いきって捨てますけどねー笑」「回りには迷惑かけますけど」 
D「いやー、捨てた後の罪悪感がどうもなー。。。」「毎回もう二度と捨てないって決心するんだけどな、人間の意志って弱いよなー」 
C「僕の同期は捨てるのが嫌で、絶対誘われても行かないってやつもいますけど、それも考えものですよね」 
D「まぁ、個人の自由だからな」 
C「あ、専務だ」






2012年4月24日火曜日

土曜日の夜

さみしくなったときは、あそこにいってしまうよね。

あそこにいけば、みんないるんじゃないかって。

いないのにね。

でも、みんなおなじ。

こんどからは、ここにくることにしようかな。


さいもんききながら、
ずつうにたえて。
グッシャグシャにつぶれきってみる。

あしたはどこにいるかな。
フィッシュマンズでもかりようかな。


さいもんききながら、
ずつうにたえて。
グッシャグシャにつぶれきってみる。


こんな日だって、ぼくのいちにち。


2012年4月23日月曜日

独裁と生命と宗教と音楽。

水野弥一。
元京大アメフト部監督。

偶然にも彼の話を聴く機会があった。

70近くのじじいだったが、
そのエネルギーはそのへんの若者には比べられないものがあった。


彼は、言う。
「戦う集団に民主主義は存在しない」と。

みんなが納得する答えでは、100点になっても120点にはなりえない、ということだ。
彼は「独裁」が組織には一番良いと言っていた。


僕は思った。
良いか悪いかは別として、生命の本質も「独裁」なのではないかと。

何者かよく分からない者に、子孫繁栄を強制され、
遂行できなかったものは朽ちてゆく。

「独裁」は不条理であり、悲しいものだと思っている。

生命も悲しいものかもしれない。


僕は宗教というものがよく分からないが、
その「悲しさ」に耐えられなくなった人達が、求めるのかもしれない。

音楽も、元は宗教から発展してきた。


独裁と生命と宗教と音楽。

グルグルグルグル、僕の頭を回ってる。
そうやって僕は格好つけているのかもしれない。

2012年4月10日火曜日

22

スーツとネクタイに身を包み電車に揺れる自分の姿を目の当たりにする。
ガラスに映る自分は未だ22。


生命の持続性と経済の持続性は共に悪を要するのだと決めつけてみる。
生きるか死ぬかではなく、殺すか死ぬか。


ゴッホ、忠雄の歳を数え、自分もまだまだ遅くないと安心していた日々。
気づけばモーツアルトを超え、忠雄を超え、ゴッホを超えてしまいそうな月日。

人生における時間は有限だということをやっと最近知るようになった。
幸か不幸か、もう22。


ようやく秘密基地から卒業し、太平洋という海に放り出された。
放り出されて初めて、「泳ぐ」ことを知った。







直感と志が混じり、目標を生み出しそうな気配である。
なんとかはならない。なんとかさせる。

2012年4月9日月曜日

サザエさん症候群



「サザエさん症候群」というものがあるらしい。

人と感覚がズレていることはよくあるが、自分にとってはこれもその類いである。


「明日からまたあの一週間(学校や会社)が始まるのかー、嫌だなー」
という感覚らしい。


みな口を揃えて言う。
最初は皆が皆、周りに合わせて言ってるだけだと思っていた。
しかし、そうではないようで、多くの人がこの感覚を経験しているようだ。


そんな憂鬱なら辞めちゃえばいいのに。と、思ってしまう。
そんな憂鬱を何千回か繰り返していく人生なんて、ただ悲惨じゃないだろうか。


我慢し続けることにあまり意味を見出せない。


自分が単に「サザエさん症候群」を誤解しているだけなのだろうか。

2012年4月5日木曜日

【2ちゃんねるとデスノート】


http://matome.naver.jp/odai/2133351194615950901
最近、警察の2ちゃんねるを取り締まる動きが高まってきたらしい。
警察が今まで2ちゃんを黙認してきたのは、彼らも捜査に2ちゃんを活用してきたから。
しかし今、SNSの拡大やネット犯罪に警鐘を鳴らすべく、2ちゃんねるを本格的に捜査の対象にし始めた。

2ちゃんねるを作り、取り仕切っていたのは「ひろゆき」こと西村博之。
彼は名誉毀損などの罪で何度も訴えられてきたが、民事裁判の賠償請求に国は関与しないことを逆手に取って裁判を完全に無視してきた。賠償請求総額は数億円に及ぶが、彼は毎年数億円の収入がありながらも資産を持たないため、請求者は彼から取り押さえることは出来なかった。
彼は本当に頭が良く、法の抜け道をかいくぐってきている。

しかし、ここから日本警察との闘いが始まる。


このストーリーは実にデスノートに類似していると思った。

デスノートも2ちゃんねるもうまく使えば犯罪を減らすことができる。
異なるのは、人を殺して良いのかという倫理観か匿名の書き込みに言論の自由を与えて良いのかという倫理観かということである。


ホリエモンが捕まったように、ひろゆきもなんだか捕まってしまいそうな気がしてならない。

2012年4月3日火曜日

帰る勇気

大きな波がどばーっと押し寄せてきた。

ここの海は何かが違うような気がして必死に波に抗っても、
他のサカナ達は元気に伸び伸びと泳いでる。

ここから先はカドミウム入りの海かもしれないのに。

それでも必死に卵を残して死んでいくことが幸せだと信じて、彼らは明日も泳ぎ続けるのだろう。か。


あるサカナは僕にこう問う、
「僕らに卵を残して死んでいく以外に何が出来ようか」


ここは大きな太平洋のど真ん中。
今はとても穏やか。
しかし、帰り方さえわからない。

2012年3月28日水曜日


とある街にて


「おつかれー」
「あ、おつかれ様です」
「今日は遅番じゃないんだ?」
「遅番だったんですけど、今日そんなに人いらないみたいだったんで、帰らされました」
「あのマネージャーほんと人使い荒いわよね。」
「今日疲れてたんで、ちょうどよかったです」
「優しいのね」「あ、終電何時?」
「0時半です」
「らーめんでも食べない?」
「鉄二ですか?」
「嫌い?」
「自分は、中村二代のが好きです」
「しょうがないなぁ、じゃ中村にしたげるよ」
「ありがとうございます」

「Aくんて、みんなと飲み会行ったりしないの?」
「あんまり、お金ないんで。あと、あんまりオールとかが好きじゃないので」
「私も。」「みんな学生だからいいわよねー。私は生活カツカツだから行かないわ」
「Aさんて、いくつなんですか?」
「いくつに見える?」
「32」
「ビンゴ!」「知ってたの?」
「いや、なんとなくです」
「たいていもっと若く見られるんだけどねー」
「すいません笑、そういう機転が利かないもので。。。」
「冗談よ笑」「Aくんて彼女いるの?」
「いません」
「えー、モテそうなのにー」

「いらっしゃいませー」

「何にしようかしら。。。」「いつも何頼んでる?」
「太麺の味玉のせです」
「じゃそれにしてみよーっと」

「深夜なのに意外と混んでるわね」
「そうですね」
「さっきの続きだけどさ、なんで彼女つくらないの?欲しくないの?」
「欲しいですよ。単純にできないんです」
「どんな子がタイプなのよ?」
「んー、自分でもあんましよく分からないですけど、昔好きだった子はおとなしい子でした」
「へー、かわいかった?顔は誰に似てた?」
「えーと、なんだっけ、名前が思い出せない。昔よくテレビに出てた女優の。。。」
「?」
「ちがいます」
「?」
「ちがいます」「黒髪ロングヘアーで、風邪薬のCMに出てるような女優です」
「えー?誰よ」
「とにかくそんなかんじの子でした」
「へー、結局その子とはどうなったのよ?」
「グイグイきますね笑」「なんもありませんでしたよ」
「高校のとき?中学?」
「高校のときです」「クラスメイトでした」
「いいわー。青春ねー」「告白したの?」
「してないです」「他のやつと付き合ってしまったので」
「うわ切ない(ToT)」

「お待たせしました、太めん味玉のせです。熱いのでお気をつけくださーい」

「はい、お箸」
「あ、ありがとうございます」
「いただきまーす」「おいしい!意外とさっぱり系ね」
「柚子が効いてるんです」

「あ、ほんとだ」「柚子だ、柚子」「なんで食べないのよ?具合悪いの?」
「冷ましてるんです。猫舌なんで」
「あはは」「かわいいわね笑」「つい最近テレビで見たんだけど、猫舌ってありえないらしいわよ」
「どういう意味ですかそれ」
「舌の感度は誰しも同じで、猫舌の人はただ舌の使い方が下手なだけなんだって」
「なんか納得いかないですね、それ」
「ホントかどうかわかんないけどねー」

「さっきの子の話だけどさ、今はもう全然会ってないの?」
「会ってないですね」
「そっかー、まだ心残りだったりするわけ?」
「心残りですけど、付き合いたいとか、そういうのはもうないです」
「へー」「そういう甘酸っぱい青春も後になればいい思い出よねー」
「まだ昇華しきれてないです」
「時間が消化してくれるわよ、きっと」
「その子と付き合った奴は僕の知り合いだったんですけど、僕が嫌いな奴だったんです」
「へー、Aくんでも嫌いな人とかいるんだ」
「たいてい僕が人を嫌いになることはないんですけど、そいつは別格でした」「そんなやつと付き合ってるのを知った時は、ほんと世の中不条理だなって思いました」
「純粋な子ほど、そういう男に騙されんのよ」
「ほんとになんなんだよってかんじです」「しかも。。。そいつ、彼女を妊娠させて逃げたんです」
「え。。。」「ごめんなさい、色々聞いちゃって」「もうラーメン十分冷めたんじゃない?」
「今でもそいつを殺してやりたいって思うことがあります」
「ほ、ほら、麺のびちゃうわよ」
「なんでそんな奴に騙されちゃうんだよって。僕なら、僕なら絶対そんな思いさせなかったのに。。。」

「なにからーめんの方、問題ありましたか?」
「あ、いえ、彼猫舌なんですよ。あはは」
「・・・」

「わかってるんです」「こんな風に人を憎んだりしちゃダメだって」「憎しみは何も生まないって」「でもFacebookとかでそいつを見つけた瞬間とか、全部甦ったりして、負の感情でたくさんになってしまうんです」
「ごめんなさい、私のせいで思い出させちゃって本当にごめんなさい」
「Aさんは何も悪くないです。これで昇華すればいいんです」
「Aくんそんな辛い過去があったのね」
「すいません、こんな暗い話一方的にしちゃって」
「私はいいのよ、全然。」
「いやーやっぱ中村二代は冷めてもうまいです」


2012年2月13日月曜日

I'm back.

1ヶ月間の初一人海外旅行から帰ってきました。

旅程は、

日本→マレーシア→タイ→インド→マレーシア→日本

というかんじでした。
マレーシア→タイ以外はすべて飛行機(Air Asia)でした。
初のLCCだったので、色々不安だったのですが、サービスについては全く問題ありませんでした。

強いて言うなら、変なインド人集団が騒いでいたのがうるさかったくらい。


(マレーシアについて)
・メシうまい
・自然豊か
・リゾートたくさん

色々あったんですが、長々と旅記を書くのもなんなので、知りたい人は僕に直接会って聞いてください。


(タイについて)
・都市部より田舎
・飲み物おいしい
・メシうまい

印象的だったのはパタヤ。良かったのはアユタヤ。


(インドについて)
・詐欺師のオンパレード
・全くIT進んでない(パッと見)
・宗教について考えさせられた

インドはハイレベル旅行者向きな国らしいです。なので、ぺーぺーの僕はかなり早い段階でインドが嫌になった。
だけど、色んな人と話してインドを知るうちに、あぁこういう国なのかみたいに、インドを受け入れられるようになりました。

たぶん、友達とかと旅したらもっと楽しい国だったのかもしれない。

個人的に良かったのはブッダガヤ周辺。


(旅を通して)
・日本
就活中は海外で働きたいとおもっていたんですが、その感情は少し薄れました。しかし、やはり世界を飛び回って仕事をしていたい。

・感謝
前項とほぼ同じなんですが、自分がいかに恵まれた環境で育ってきたかということが心に染みました

・無知
旅行者と話していても、自分の文化に対する知識が浅すぎると感じた。恥ずかしいくらいに。



(瞑想について)
瞑想というと、なんだか宗教チックで怖そうなイメージがあったのですが、旅を通して挑戦してみました。

入門書をチョロっと読んで実践した程度なのですが、
効果はあるなと感じました。

もともとは心を無にするものであって、効果を見込むものではないのかもしれませんが、
集中力や記憶力が高まるということが、科学的に認められているようです。

まぁぶっちゃけ思い込みによる効果もだいぶあるんじゃないかと半信半疑ですが。


・瞑想とは?
→簡単にいうと、脳のメンテナンスです。

パソコンに例えると分かりやすいかもしれません。

脳がPCだとすると、
最初は、デスクトップが色んなファイルでごちゃごちゃになってる状態を一個ずつ整理整頓していく作業です。

片付いたあとは、古いファイルにアクセスしたり、プログラムをメンテナンスする作業です。

あくまで僕が読んだ入門書の内容ですが。


(反省)
過去に、僕は自分の経験や本を通して、
「何か辛いことを乗り越えたからといって、その辛さに見合うものが得られるわけではない」ということを感覚的に学びました。

そのため、
「辛くて得られるものの少なそうな道は避けて、楽で得られるものが多そうな道を通っていこう」
というスタンスが身に付きました。

そして楽な道ばかり通ってきた結果、「すごく自分に甘い自分」ができあがってしまったようです。

たしかに幸せですごく満たされているなんですけど、これでいいのか?みたいな。

自分に甘いのに「強い」
みたいなこともありうるわけなんですが、


今の自分はとても弱くて、かっこ悪い。
な、と旅を通して思いました。

これからは、強い武器に頼らず、ちゃんとモンスター倒してそれなりにレベルもあげていきたいなと、
ちょこっと思いました。