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2012年9月3日月曜日

A氏の平凡な日常⑤

石の階段を上ったところに大きな一軒家があって、その中に僕はひっそりと侵入していく。
早朝、涼しくて静かだ。

中には誰かいないかとても不安になってきた。
その家の奥にしまっている木の箱を僕はなんとか手に入れる。
箱の中には大きめの刃物がしまってある。

その家を急いで、出る。
心拍数がとても上がっているのがわかる。


気づくと、僕の目の前には、真っ赤な血が広がっている。
階段に血が一面に飛び散って。


これは僕が刺したの?


僕はその場から逃げ出す。
怖い、怖い。


僕は焼きそばのカップ麺からお湯を取り出して、
ソースの封を切ったんだ。

あれ、もう19時を過ぎてるじゃないか、
あの女の子と花火の約束したじゃないか。

あの公園で。
間に合わないよ、もう。
やきそばも作ってしまったし。

あの女の子、誰だっけ。
誰だっけ、誰だっけ。。。



懐かしさと恐怖と焦りと期待がまだ残ってる。
ふわふわ気持ちいい。

A氏は夢を見たことを自覚して、余韻に浸った。


夢に出てきた女の子はK子ではなかった。

ただ、惹かれる女性であった。
僕のことを公園で待ってくれている女性だった。


夢の細部を思い出そうとしたが、それ以上は出てこなかった。
その余韻を残したまま、A氏は満員電車に乗った。


朝日がまぶしく、中途半端にクーラーが効いていた。


そうだ、K子からのメールを返さなくちゃ。

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