自己紹介

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tokyo, Japan
パソコンとお香があればだいたい幸せです。

2013年11月27日水曜日

それでも

禁断の先へ。

白き王子になろうか。

しかし、馬は何処へ。


妄想も、

未来を創り変えることも、

同義じゃないかと、

強がってみます。





散々な目に遭っても、
忘れ方を知らなくても、
僕は行くのだ。

2013年11月20日水曜日

走る、アデルノ。④

紺、黒、灰、本当は桃を。


アデルノが、毎朝のライニングに行かなくなって、
彼は毎晩、夜更かしを覚えるようになった。


ベッドやソファに横になり、
ただただ、ボーッとする。

ただただ、
ボーッと。

悩んでいるわけでもない、
苦しんでいるわけでもない、


アデルノは、それを「さみしさ」だと、
名付けることにした。


ただ、それは温もりを求める「さみしさ」とは、また違った。
どちらかというと、埋まらない穴を埋めていくような、
そんな感覚だ。


思考も働いている、活力も充ちている。
しかし、「穴」は埋まらない。


僕は一日8時間は寝ないとダメだったんだ、
昔は。
今は毎晩4時間くらい。疲れているのに、「穴」をどうにか埋めようとしてしまう。


こんな体調じゃ、きっと明日も走れるまい。










いや、走らないから、「穴」が出てくるのか。


妻子がいても、
こんな気持ちになる夜がおとずれるんだろうか、
そう考えると、ゾッとした。

アデルノにとって、家庭を持つ事は、
最後の、「何か」から逃れる手段だと思っていたから。





朝は、来て、起きなくちゃいけなくなる。

どうせ、明日も、そうなるに決まってる。

線の上を、そう、線の上を、

ずっと、はみださないように、

ずっと前から、

起きて、社会の一部として動いて、離れて、また寝て。





アデルノは、深夜であったにも関わらず、
ピアノを弾き始めた。

最初は、一音ずつ、ゆっくりと、響かせながら。

徐々にゆったりとしたリズムで、

一定の音の羅列を。


まるで、「穴」を埋めるかのように。