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tokyo, Japan
パソコンとお香があればだいたい幸せです。

2011年11月25日金曜日

とあるカフェにて。

男A「やっぱり、何歳になってもコーヒーはうまくない」
男B「はは。それ、もっと先に言ってよ。別のとこにしたのに」
男A「そもそも、エスプレッソとか、種類が多すぎるんだよ」「しかも、なんでこんな高いのにみんな飲むの」
男B「場所代込みだからでしょ」
男A「このコーヒー2杯で途上国の女の子が売買されてるなんて、理解出来ない」
男B「おおげさだなぁ」

男A「さっき一緒にいた人達と君は毎日働いてるんでしょ?」
男B「そりゃあ会社の同僚だからねぇ笑」
男A「プライベートまで彼らと共有するなんて、疲れないの?」
男B「疲れるさ。でも、慣れた」
男A「へぇ」
男B「そういうもんだよ、人間て」「それより、さっきは悪かったね。急に話しかけちゃって。」「あれ、君の彼女だろ?」
男A「彼女?違うよ」
男B「え?違うの?」
男A「そう見えた?」
男B「じゃあ誰?」
男A「編集者の人。」
男B「ヘンシューシャ?」
男A「今度、本出すんだ」
男B「本?君が?」
男A「そう、僕が。次で3冊目。」
男B「え?Webデザインの本?」
男A「違う、そっちは副業。」
男B「え?どゆこと?たしかWebデザインの会社に勤め始めたんじゃなかったっけ?」
男A「勤め始めたけど、そっちは副業」
男B「え?小説でも書くのかい君は?」
男A「んなわけ・・・笑」
男B「え、じゃあ何の本?」
男A「FX」
男B「あー、あの外貨で儲けるやつかぁ」
男A「まぁそうだね」
男B「君はそのFXについての本をもう3冊も書いてるのかい?」
男A「そう」
男B「そんなにFXやってるのかい?」
男A「いや、もうやってない」
男B「へぇぇ・・・いくらくらい儲けたの?」
男A「7億」
男B「!」
男A「半分は税金で持ってかれるけど」
男B「え、それ、本当?」
男A「うん」
男B「いや、信じられないなぁ」
男A「だって、僕の1冊目の題名、「FXで7億稼いだ男」だよ?」
男B「・・・・」「・・・あー・・・なんか働いてるのが馬鹿らしくなってきたよ」

男A「君もやれば?FX」
男B「7億稼げるなら今からでも始めたいよ」
男A「7億円分の精神は削られるけどね」
男B「たしかに少し痩せたね」
男A「これでもマシになったほうさ」「一度マイナス4億までいったことあるから」
男B「そりゃ地獄だね」
男A「あれは、本当の地獄だよ。それでも、たまにまた始めてみようかなとか馬鹿なこと思ったりするんだけどね」「人間て一度地獄を見ても、うまくいってると忘れちゃうんだよね。ほんと、馬鹿な生き物」
男B「いやぁ、やっぱり僕はそういうのは嫌だな」
男A「ほんと、無難に生きてた方が幸せだよ」
男B「よく言うよ。あぁ僕も一度は「金持ちの感覚」を味わってみたい」
男A「あぁそれ、みんな勘違いしてるみたいだけど、あんまり大したことないよ」
男B「だって、欲しいものはなんでも手に入るわけだろ?」
男A「値段のついてるものだけね」
男B「女だって、3億って言ったら放っておかないだろう?」
男A「いやいや。君は美女が金目当てで自分に近づいてきたら嬉しいか?」
男B「ちょっと嬉しいけど笑」
男A「それは、想像力が足りないだけ」「実際、あんなに虚しいことはない」
男B「あぁ、実証済なんだ笑」


男B「じゃあ今の方が不幸なのかい?」
男A「いや、そこはプラマイゼロかな」
男B「お金の分幸せなはずだって」
男A「違う」「不自由は減ったと思うけど」
男B「絶対、君が変わってるんだよ。」「フツーはお金持ちになったら幸せになるはずだって」
男A「いや、これは僕に限ったことじゃない。断言出来る気がするなぁ」「そもそも幸せなんて主観的なものだし」「自分が幸せって思えば幸せじゃないか」「世の中に「これが絶対幸せ」なんてないよ」
男B「なるほど、要するに君は僕を幸せにするためにいくらか分けてくれるってことだね」
男A「全然違うけど」





男B「あ」
男A「終電?」
男B「そう、悪いね」「今度また皆集めてゆっくり話そう」

男A「あぁ、そうだね」

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