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tokyo, Japan
パソコンとお香があればだいたい幸せです。
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2014年1月26日日曜日

とある山奥にて。

「彼は結局のところ、自信がなかっただけだと思うの」「自信がないから、他人に要求するのよ」「ずっと僕のことを見ていてくれ、と」「仮に、他者が彼のことを完全に受け入れて見守ってくれても彼は満足出来なかった」「あえて、そんな相手に非道いことをしたりして」
「それでも相手は自分を見捨てずに愛してくれるんだって、安心したかったんだと思うの」
「でも、彼が安心できることはなかった」「周りも傷つき、なにより彼自身が傷ついていた」

「彼が精神疾患だという見方をする人もいたわ」
「彼も薄々そうなんじゃないかって気づいてたと思う」
「でも彼は、『僕が仮に精神疾患だと分かったとして、それで何が変わるんだって言うんだ?単なる逃げの口実を作るだけじゃないか』と言って自分に病名をつけることを受け入れなかった」

「彼は、自分の原因を理解していたの」「でも、原因が分かっていても解決できないっていうことが世の中にはたくさんあるの」「自分や人々、外界と全体最適を取って、世界は動いてるんだもの」「だから彼は苦しんだの」「そうね、生きることは苦しむことなのかもしれないわね」

「あぁ明るくなってきちゃったわね、お酒と眠気で頭がボーッとするわ」「そろそろ外を見てくるわね」「じゃあ、ゆっくりしてて」

2013年4月13日土曜日

とある精神科にて。


「これ、全部自分でやったの?」
「・・・はい、実感が、欲しくて」
「・・・実感?」
「温かい血が出てきて、あぁ僕生きてるんだ、って」

「Aさん、今度からリーゼっていう新しいのも処方しておきますね」
「先生、そうやって僕を薬漬けにして、金を巻き上げようとしてるんですよね」


「違うよ。最近はそういう医者もいるみたいだけどね」「試してみて嫌だったら言ってくれればいいから」

「変なこと言ってすいません」
「いいんだよ。たしかに薬多いよね、減らす?」


「ほんと、すいません」



「最近、すべての関係に利害が絡んでる気がしちゃうんです」
「利害?」
「みんな、自分の利益を最大化しようとしてるんです。僕も先生も。」
「パレート最適じゃないと?」
「パレート最適かもしれないし、そうでないかもしれない」「人間はそこまで完全なものじゃなくて、無意味な感情とかそういったものにある種されていて、不完全な存在だと思ってたんです」
「不完全ではなかった?」
「いや、不完全でした」「でも、その不完全な中でもいくつかの原理に従って完全を目指そうとしていました」
「原理?」
「たとえば利害関係です」
「うん」
「僕らは完全なハードではないけれど、はっきりとしたシステムがあるんです」「僕が温もりを求めてしまうのはそこにあるんだと思います」



「そんなに難しく考えなくていいんだよ」「僕らは、生命体の1つで、ぜんぜん合理的なんかじゃないんだ」「感情の赴くままにすればいいんだ」
「感情に赴いたら、こういう傷が増えていくんです」「僕だって、親父が悲しむのは分かってるんです」
「自分の感情に従うことは大切だ。けれど、自分に傷をつけることは別だよ」
「先生の言っていることが矛盾しすぎていて、全く理解できません」


「そう、僕も不完全なんだ」「そうだ、水泳の方はまだ続けてる?」
「市民プールの管理の人が、いつも僕を睨んでくるんです」
「違うよ、気のせいだよ」「水泳した日はどうだろ?気分とか
「次の日起きるのが辛くなるくらいです」「寝つきは変わりません」
「そうか、朝辛いか笑」
「僕、頭に人の何倍ものドーパミンとか、脳内麻薬が流れるんです」「それで寝れなくなるし、全てに過敏なんです」
「なんで分かるの?笑」
「たまに頭にピシーって電流が流れるのが分かるんです
「みんな、ピシーってなってるかもしれないよ?笑」



「じゃあ、次の予約も入ってるから、そろそろお開きにしようか」
「はい」
「今日、僕と話して少しは気持ちが楽になったりはしたかな?」
「いいえ、とくに」
「そうか。僕には何でも話しておくれよ」
「どうでしょう、気づいたらナッシュ均衡に落ち着いてるかもしれませんね、お互いに気を付けましょう」
「また待ってるよ」



「先生、Aさん随分長かったですね」
「彼とは、いつも長いよ」
「へー、そうなんですかー」
「そういえば、彼には今後ラモも処方しようと思ってる」「申請書類、用意しといてくれるかな」

2013年3月5日火曜日

とある河辺にて



「風が冷たいね」
「うん」

「暗くなってきたね」
「うん」

「誰も信じられなくなってきたね」
「うん」


「春の高揚感だね」
「うん」

「なんでこんなに春に風が吹くだけでもの悲しいんだろうね」
「なんでだろうね」


「春なら夜道もなんだかワクワクして歩けるね」
「空もなんだか明るいね」



「朝もすごい眠いよね」
「うん、眠いね」


「ゴハンがすごくおいしく感じるよね」
「和食が特にね」



「僕らのこの会話は誰にも聞かれることはなく、消えていくんだね」
「消えていくね」


「こんな時に、ふと、すごい勢いで近づいてくるあいつらを感じてしまうよね」
「それは忘れなよ」
「・・・・、そうだね」


「寒くなってきたけど、苦ではないね」
「夜が近づいてきても、心は晴れて行くね、春は」
「ここはいったいどこなんだっけ」
「そんなことはどうでもいいよ」


「ドンキーコングを久々にやりたくなってきたな、そんな気分だ」
「ドンキーコングの世界の夕日は現実世界よりもリアルだったね」
「BGMのせいなんだろうね」
「もの悲しさだよね」
「誰もいない家で夕方にこっそりやっていたね」
「バナナなんかも、風船なんかも、オマケだよね」
「敵のクモもオマケだよね」




「ほら、まただ。ぼくの思考に彼らが邪魔してきた」
「いちいち言わなくていいよ」
「言わないと、彼らが絶望に変わっていくから、さ」
「希望に満ち溢れた絶望の方だけどね」

「微分できそうにないね」
「そういうものには、不吉なものを感じるよね」
「一度微分を損なったら、二度と元には戻れないよ」
「いいよ」「まるで死みたいだ」

「ふふふ」

2013年2月6日水曜日

とある飲食店にて


テレーレレレーレーレーレレレーレレレレレーレレレー♪

「いらっしゃいませー」

レレレ、レレレ♪

「通りまーす!」

レレレー、レレレ♪

A「10番ドリンクまだー!?」
B「○○さん、それ先行って、僕ドリンク出たら出すから」
A「よろしく!」

レレレー、レレレ、レレレー、レレレレー♪

C「54番会計おねがいしまーす!」
D「ウェイティング、8名様でーす!」
E「いらっしゃいませー!」

バリンッ!♪!

F「失礼しましたー!」

レレ、レレ、レレーレレー♪

「ねぇ」

レレレ、レレレー♪

「ねぇってば」

レレレ・・・「ん?」

「それ、四半世紀でしょ」「いつも口ずさんでる、その歌」
「知ってるんだ」
「そこそこ好きよ」

G「すいませーん!」
「はい、ただいまー」


「今日来るの?」
「行かない」
「なんでよ」
「行きたくないから」
「タケルの歓迎会だよ?来なさいよ」
「いいよ、僕は」

H「お前のテーブルからドリンクもらったから打っといたよー」
「あ、ありがと」
I「通りまーす!」

レレレ、レレレ♪

C「今のでミールラストでーす!」


F「おつかれーっす」
A「おつかれー」


「なんであのババアとはゴハン行くのに、みんなの飲み会には来ないのよっ!」
「ん?」
「Aさんよ。こないだラーメン行ってたじゃない!」
「あ、あぁ」「ババアなんて言うなよ」

「とにかく今日は来なさいよ!」
「彼らは、」
「え?」
「彼らといると、孤独を感じるんだ」「一人でいる時よりも」
「みんなで騒いでたら孤独なんて感じないじゃん!楽しいって!」
「君も、分かるでしょ?」「孤独が嫌でみんな集まると、孤独ってより強く感じるんだよ」
「・・・」
「彼らはさ、べつに誰とでもいいんだよ」「自分の孤独を消したいだけなんだから」
「そんなこと、言わないでよ。。。」
「・・・、ごめん」「帰るね」


J「ねーねー、ひみかー、明後日シフト代わってくんなーい?」








2013年2月3日日曜日

とあるレストランにて

「これ、おいしいわね」
「もっと量増やしてほしいわ」
「あんたほんと大食いよね」「男みたい」
「男より食べるかもしれない笑」
「なんで太んないのよ、ほんとムカつくわ」
「いいじゃない、あんた胸あるんだから」

「取り皿、お取り替えいたします」

「でさぁ、その男金持ちのくせしてさ、全然お金使わないのよ?」「私と仕事してて、一度も御飯とかおごってくれたことないんだから」
「あんた以外の女に使ってんのよ、きっと笑」
「それが、その男独身で彼女もいないのよ」
「いくつくらいの人なの?」
「45くらい」
「ブサイクなの?」
「いや、むしろイケメンの部類よ」「オシャレだし」
「自分には投資するタイプなのね」
「でも家とかもフツーなのよ?」
「は!?あんた家まで言ったの?」
「いや、取材で家くらい行くわよ」「あんたみたいにアーティスト相手にしてるわけじゃないから」「一般人よ、一般人の金持ち」「年収億単位のくせしてフツーの1LDKよ?」「ありえなくない?」
「昔貧しかったタイプの人なんじゃない?」
「それでも有り余るほどお金あったら何か使いたくなるでしょー」「ほんと変わった人だわ」

「あんたこそ、仕事の方は最近どうなのよ?」
「うーん、楽しいわよ、基本的には」
「何がつまんないわけ?」
「やっぱり、書きたいこと書けるわけじゃないんだっていうのとか」「書きたくないことでも書かなきゃいけなかったりとか。。。」
「でもアンタの方が、恵まれてると思うわ」「あんたは少なくとも音楽に興味があるけど、私はテーマさえ選べないもの」「最近なんて金儲けのテーマばっかで頭おかしくなりそうよ」
「うーん、恵まれてるとは思うんだけどね」「それとか、アーティストとの距離感とかもあったりして。。。」
「距離感?」
「私って馬鹿だからさぁ、当たり前のことが分からなかったのよ」「仲良くなりたければ、仲良くなっちゃえみたいな思想だったのよ」
「なにそれ笑」
「いや、やっぱりそれぞれの関係に適度な距離感があるじゃない?」「踏み込みすぎると、こっちも傷ついたりして」
「たとえば?」
「ほら、たとえば好きなアーティストとかがいて、私はファンの延長みたいな気持ちで取材して、ズカズカ入り込んでいったのよ」「ビジネスライクっていう関係を知らなかったわけ」
「なに?恋愛に発展したわけ?」
「ちがうちがう笑」「なんて言ったらいいんだろう」「知りたくないことも知っちゃうし。適度な関係性、距離感てものがあるって気づいたのよ」
「ふーん」
「親密であることは、時としてリスクになりうる。っていうのかなぁ」「うまく説明できないわ」
「きっと考えすぎよ、あんた」
「そうなのかなぁ」
「なんか頼む?」
「んー、メニュー見せて」

2013年1月9日水曜日

とある事務所にて

「あれ?お前今どこ置いた?」
「ここです。そいで、ここからここまで返しました」
「んー」「なるほど」

「あのう、編集長、早く置いてくださいよ」
「今原稿チェックしてんでしょーが!」
「何度も言ってますけど、原稿チェックするか、オセロするか、どっちかにしてください」「いや、どっちかじゃなくてオセロやめて、原稿チェックに専念してください」
「バカヤロー、オセロしながら原稿チェックすることに意味があるんだろーが!」
「・・・。」
「しっかし、お前全然上手くならねぇな」
「原稿ですか?」
「オセロに決まってんだろ!」
「オセロは仕事と関係ないじゃないですか!私の時間、なんだと思ってるんですか!」
「・・・。いやまぁ時間かけてんのは悪ぃんだけどよ、こんなもんなんだよ、読者の読み方って」

「Liquersの特集に関しては悪くない。書評も先月よりだいぶ良くなった。ただ、」
「・・・」
「四半世紀の連載は打ちきりにしようか」
「!」
「これはこっちの事情なんだけどな」
「読者アンケートですか?」
「んー、あれだ、要はクライアントだ」
「・・・」
「部数も伸びてるんだけどな、こっちも広告に頼ってる商売だからなぁ」
「そうですか・・・残念です」
「んー、次、俺だっけ?」
「はい」
「・・・、よっ」
ペコっ、ペコっ、ペコっ

「個人的には彼ら好きなんだけどなぁ、応援してやりてーし」
「はい・・・。Aさんも私の取材気に入ってくれてたみたいなんですけどね・・・
「んー、そうな」「まぁ昔の俺だったらクライアントに噛みついてでも書きたいこと書いてたんだけどな」「超現実的な話、うちも既得権益的な部分はあるからな」
「はい。。。」

「まぁでも、逆にこのタイミングで打ちきりの方が俺はいいと思うけどな。やっぱり人気のあるうちに打ち切らないと、読者は飽きてくから」
「でも、個人的には四半世紀はもっと上に行くと思うんです」
「んー、それは分からんぞ」
「だって、メディアの露出だって増えてますし、本だって出版して部数だいぶ伸ばしてますよ」
「オセロと同じなんだよなぁ」
「え?」
「だんだん駒置くとこ限られてくんのよ、アーティストも」「映画だって本だってなんだってそう。アバンギャルドはいずれ時代が追いついちゃうわけ」「彼はそういう難しいとこで勝負しちゃってる」
「彼は、Aさんは、それも分かってると思うんです」「分かった上で活動してると思うんです」

ペコっ、ペコっ

「ほい、お前の番」
「・・・。」「これ私置くとこあります?」
「ないよ」
「パスです」

ペコっ、ペコっ、ペコっ、ペコっ

「またパスな?」
「ほんとだ」

ペコっ、ペコっ、ペコ・・・

2012年11月17日土曜日

とある弁護士事務所にて


「先生、この2年間はなんだったんでしょうか」
「・・・」
「突然身柄を確保されて、留置所暮らし。そして、警察、検事の尋問の日々。そこから、数々の裁判。。。いつ、普通の生活に戻れるんでしょうか。。。」
「確証できませんが、最低でも1年はかかると思います」
「いちねん・・・」
「・・・」「Aさん、一審での判決が覆ることはありません。我々ができることは、ニ審に向け、無罪を立証する準備をするしかありません。」「今は我々も悔しい気持ちで一杯です。しかし、ニ審で無罪を勝ち取れる可能性は十分にあると考えています」
「私は、ただ、良いソフトを作りたかっただけなんです。。。違法コピーに関しては注意を促していました。。。」「警察さえも最初は開発に協力的であったのに、彼らの不備があった途端に私に責任を押し付けるなんて、国として許されるんでしょうか」
「私達も憤慨しています」「明らかに、警察側からの意図的な起訴としか思えません」「しかし、そういった類いの発言は次からは控えましょう」「不利になるだけです」
「これじゃあ、闘いようがないじゃないですか。。。」「どんな証拠を用意しても、警察での聴取を出されて。。。」
「今回我々が彼らに提示した証拠はかなり専門的な知識を要するものばかりでした」「ニ審では彼らの理解を得られるようなものに変更する必要があります」
「今回の争点は①幇助行為、②幇助意思、③それらの因果性、の3点です」「まず、①の・・・・」


とある警視庁にて

「B管理官、副総監からお電話です」
「!・・・5420」
トゥルルル♪
「はい、Bです。お疲れ様です」
「」
「ええ、見ました」
「」
「いえ、そんなことはありません」
「」
「はい、おっしゃる通りだと思います」
「」
「はい、・・・はい。」
「」
「え?・・・それは・・・どういう意味ですか?」
「」
「・・・・」
「」
「・・・それは、上からの指示ということでしょうか?」
「」
「・・・・」
「」
「・・・私は・・・本部長の方から、今回で終わりだと聞いていました」
「」
「・・・いえ、そういうわけではありません」
「」
「はい、わかっております」
「」
「・・・・」
「」
「・・・わかりました」
「」
「はい、・・・・はい」
「」
「失礼いたします・・・」


「こんな時間に、副総監からですか?」
「・・・あぁ」
「例の、Sherkの件ですか?」
「・・・そうだ」「またお前には色々手伝ってもらうことになりそうだ」
「あれで終わりだって管理官言ってたじゃないですか・・・」
「分かってる・・・上からだ」
「若手の分際でゴチャゴチャ言いたくないですが、今我々はどんどん誤ったことを犯している気がしてなりません」
「・・・・」「今回のケースは、単なるネット犯罪では済まないようだ。国家の秩序を揺るがしかねないという認識らしい」
「まるでノーベルにダイナマイトをぶちまけるようなことしてますよ、僕ら」


とあるマンションの一室にて

「ママー、パパは?」
「パパは外で悪いヤツらをこらしめてるの」
「そとにはそんなにわるいひとたくさんいるの?」
「夜は悪い人がたくさんいるの」
「なんでよるはわるいひとがたくさんいるの?」
「暗いからよ」
「ふうーん」「ずっとあかるかったらいいのにね!」
「そうね」
「ママ、きょうは『あくのくに、ぜんのくに』よんで」
「好きなのね、いつも途中で寝ちゃうくせに笑」
「ねない!きょうはねない!パパがくるまでねない!」


昔々、あるところに悪の国と善の国がありました。
悪の国では悪い人達がとんでもない悪さをしていました。
善の国では善い人達が平和に暮らしていました。
悪の国ではみんな敵同士でケンカや殺し合いばかりでした。
善の国ではみんな協力しあって助け合っていました。

悪の国はどんどん人が減っていきました。
善の国はどんどん人が増えてきました。

ある日、食べ物に困った悪の国の一部の人々が善の国侵入してきました。
善の国の人は、あたたかく迎えました。
ウソをつけない善の人々を悪の人々は次々と騙し、
食料を奪っていきました。
それに続いて悪の国の人々が善の国に侵入してくるようになりました。
善の人々はどんどん少なくなっていきました。

同時に、悪の国の人々も善の国に移り、減っていきました。
悪の国では人が少なくなり、どんどん生活が苦しくなっていきました。
そして、少ない食料の奪い合いになり、さらに人が減っていきます。
最後に残った悪の国の住人は一家だけになりました。
一家は生き延びるべく、助け合いました。
すると悪の国に悪い人はいなくなり、一家から善の人達が増えていきました。

善の国では、善い人達が完全に悪い人達に騙され、殺されてしまいました。
善の国に、善い人が全くいなくなり、悪い人だけになってしまいました。

一方、悪の国善の人達でいっぱいになりました。

こうして、悪の国と善の国は逆転してしまいました、とさ。
そして、、、、、
「ほら、また途中で 寝ちゃって・・・笑」

カチッ

「おやすみ」

2012年8月2日木曜日

とある教室にて

キーンコーンカーンコーン

「Aさん」
「な、なに?」
「僕はあなたのことが好きだ」
「え?」
「僕はあなたのことが好きなんだ」
「そんなに私と話したことあったっけ?」
「いや、少し話しただけで僕には分かる、あなたの魅力が」
「いちいち絶句しそうになるわね」
「僕は自分が今どういうことをしているか理解しているし、それによって君が僕をどういう風にとらえるかというおおよその予測はついているつもりだ」
「。。。わかったから、そこをもうどいてよ」「私お弁当食べて、レポートやんなきゃいけないんだから」
「返事が欲しい」
「返事?」
「僕が君を好きだということに対する返事」

「んー、そうね、残念だけど、私はBのことなんとも思ってないわ」
「、、、、そう言われると思っていた」
「なに?罰ゲームなの?」
「違う、罰ゲームなんかじゃない」「真の気持ちです」

「次、あなたがこういうことを犯さないために、アドバイスしてあげるわ」
「次なんかないよ、これは最初で最後なんだから」
「最後だとしてもアドバイスするわ」「まずね、ストレートに告白するのは良いと思うけど、度が過ぎるわ」「昼休みになった瞬間に大して仲も良くないクラスメイトが机の前に現れて、なんの前フリもなく告白するなんて」
「僕が生きてるのは「今」なんだ」「君に告白しようと思った瞬間に告白しなければ意味がないんだ」
「、、、それはあなたの哲学でしょ」「女の子と付き合いたいなら、段階を踏んで近づかなきゃ」
「知ってるよ、何気ない会話をして、笑顔で話して、それとない理由をつけて連絡先を聞いて、くだらないメールをして、電話をして、デートに誘ったりして、相手の気持ち探って、駆け引きして、女友達に相談したりして、告白するんだろ?」
「なによ、分かってんじゃないの」
「これらを企んで近づくことに何の意味があるんだ?」
「意味?意味というか、人は段階を踏まないと他人を受け入れられないんだから仕方ないでしょ」
「僕は何も君に受け入れられようと思って告白したわけじゃない」「見返りなんか何も求めていやしない」「情だ。ただこの感情を伝えただけだ」
「。。。。」「今ので不覚にも少しときめきそうになったわ」
「僕は、日常に、いや人生に絶望しかけている」「ただし、君という存在を除いて」
「私にゾッコンなのは嬉しいけど、とても重く感じるわ」
「構わない」「僕は君に好きな人がいるのを知っている」
「は?」
「バレインタインのチョコを渡しているところを見てしまった」
「だから何よ」
「僕はそれを目の当たりにして、空虚な気持ちに陥った」
「あら、そう」
「それは果てしない絶望だった」
「良かったわ」
「しかし、僕は、君の好きな彼もひっくるめて好きになろうと思うんだ」
「。。。。」
「だから、君が誰を好きでいようが、僕をどう思おうが、僕は君が好きなのだ」
「。。。。」

「わかったから、どっか行って」

2012年7月18日水曜日

とあるレストランにて

父「遅いな」
娘A「しょうがないよ、混んでるんだもん」
息子B「・・・」

「学校はどうだ?部活ちゃんと行ってるか?」
「うん・・・」
「まだ球拾いか?笑」
「球すら拾えないわ」
「ははは、お前は昔から球技が苦手だもんなぁ」
「冗談だってば」「全然下手だけど、サーブが入るようになってきたの」
「サーブかぁ・・・まぁ部活なんてほどほどでいいんだ」「あぁそういえば、イクエイの夏期講習だけど、5科集中コースで申し込んでおいたからな」
「え?・・・夏期講習はとらないって言ったじゃん」
「どうせ家でゴロゴロしてるんだから、塾でも行って友達と勉強してこい」
「嫌よ、なんで勝手にそんなことするのよ」
「こいつみたいに最初でつまづいて、勉強が嫌になってほしくないんだよ」
「・・・」
「べつに私はつまづいたりしないわよ、来年は夏期講習だってちゃんと受けるから今年は好きにさせてよ」
「もう申し込んじゃったよ」「少しくらいなら休んでも構わないから」
「父さん、少しはAのこと考えてやりなよ」
「俺はちゃんと考えてるよ、考えてるからこういうことをしてしまうんだよ」「A、わかるよな?」
「わかんないわよ」
「じゃあ大人になったらわかるよ」
「・・・」

店員「お待たせしましたー」

「B、お前またバイトやめたらしいじゃないか」
「うん」
「まだ20なんだから、大検でも取って、受験しろ」
「うん、気が向いたら・・・」
「お前は昔からほんとそうだよな、何をやっても長続きしないで」
「好きなものは続けてきたよ、英語だって続いたじゃないか」
「TOEICでいくつだっていうんだ?え?」
「650だけど・・・」
「そんな英語力で将来メシ食ってけると思ってんのか?高校も大学も出てないで」
「ちゃんとこれから勉強していくよ」
「言っとくが、22過ぎたらもう家は出て行ってもらうからな」
「もう少し待ってよ、ちゃんと英語勉強して就職先探すから」
「無理に決まってるだろ、どこのどいつが今の時代に中卒雇うんだよ」
「だからちゃんと英語の資格とかも取って、就職するからもうちょっと好きなことさせてよ」
「好きなこと?なんだ言ってみろ?」
「小説を書いてたい」「将来、小説家になりたい」
「また馬鹿なこと言って、小説だけで食ってけるほど甘くないぞ世間は」
「25までは頑張らせてよ、それで無理だったら就職するから」
「25の中卒なんて誰が雇うんだっていうんだよ」
「バイトだったらいくらでも働き口はあるって」
「あるわけないだろ」
「いや、バイトなら何かしらあるって、仕事内容問わなければ」
「お前ほんとに世間を分かってないよな」「昔からほんと甘ったれだ」
「今だってちゃんとバイトしてるし、お小遣いだってもらってない」「父さんに迷惑かけない範囲でなら好きなことしたっていいじゃないか」
「今じゃなくて俺は将来の話をしてるんだよ」「小説だってどうせ長く続きやしない」「俺は分かってる」
「なんでそうやって否定ばっかりするんだよ」
「お前は昔から何も変わっちゃいない、野球が嫌でいつも逃げ出して」
「それは父さんが僕に嫌いな野球を無理矢理やらせたからじゃないか!」
「違う、お前がやりたいって行ったんだよ」
「僕はやりたいなんて言ってないよ」
「いや、お前が言ったからやらせたんだ」
「仮にそうだったとしても、僕に野球は向いてなかったんだよ!」
「じゃあ何が向いてるんだっていうんだ?」
「だから小説」
「小説?賞でもとったのか?」
「それはこれから」
「これから?どうせすぐ投げ出すに決まってる」
「なんでそうやって俺の未来を決めつけるんだよ!」「父さんには迷惑かけないように頑張ってるじゃないか!」
「お前は甘いんだよ」「とにかく」「誰が見たってそう言うさ」「全然変わってないんだお前は昔から」「偉そうなことばかり言って」
「俺に選択肢はないのかよ!」
「お前が選んだ選択肢からいつも逃げてるだけだろ!」
「・・・ブツブツ」
「あ、お兄ちゃん」
「ほっとけ」「お前もああいう風にはなるなよ」
「・・・」

店員「こちらのお食事はお済みでしょうか?」
「まだ食べてます」

2012年7月8日日曜日

とある留置所にて

「面会時間は15分です。では、どうぞ」

「久しぶり」
「・・・お久しぶりです」

「痩せた?よな?」
「・・・ええ、おそらく」

「とりあえず、頼まれたことは全てやっといたから」
「ありがとうございます」「Aさんには本当に迷惑をかけてしまって、、、申し訳ありません」
「いや、分かってるよ、俺は、君が悪くないってこと」
「・・・」
「まぁニュースでしか内容は把握できてないけど」
「お金のことについては今後ちゃんとお返しするつもりなので。。。」
「いや、いいって。僕は君の技術に投資させてもらっただけなんだから」
「本当にすいません、こんな形でお会いするなんて。。。」

「まぁかなり長い闘いになるだろうね。判例もなさそうだし」「何か手伝えることはあるかい?」
「Sherkに関しては、エンジニアに全て任せてあるので、大丈夫だと思います」「しかし、これから証人という形でAさんをお呼びさせていただくことになるかもしれません」
「それは全然構わない」「僕は君の無実を証明したいんだから」
「・・・ありがとうございます」

「今って、ここで何してるの?」
「主に検察の方に事情聴取されてます」
「へぇ」「退屈?」
「辛いです」「技術的なことは通じないことも多いので」
「そうだよなぁ」

「もしかしたら、これで僕のエンジニア生命も終了かもしれません」
「やり残したことは?」
「死ぬほどあります」

「あぁそういえば、どうでもいいんだけど、Sherk発のインディーズバンドが今結構騒がれてるよ」
「え、IZAKOZAですか?」
「違う、四半世紀」
「あーあの4人の。。。」
「君がいなかったら、彼らはいなかったかもしれないね」
「そういうのがもっとこれから出てきたら、面白かったですね」



2012年6月12日火曜日

とあるマンションの4階にて

「ただいま」
「。。。」
「りか、今日部活は?」
「休んだ」
「サボり?」
「。。。」

「お前さぁ、汚したら片付けろよな」
「後で片付けるからっ」
「つかどんだけチョコ食ってんだよ」
「。。。」

「チャンネルどこ?」
「ソファにない?」
「あ?あった」

「塾もサボるつもりか?」
「わかんない」
「行かないなら、やめちまえよ。行かなくても、お前頭いいんだし」
「お父さんにやめるなって言われた」

「お前大会近いんじゃねーの?」
「どうせ出ないもん」
「楽しいか?部活」
「つまんない」
「だから卓球なんてやめろって言ったんだよ」
「卓球はつまんなくない」
「じゃ、なに?」
「。。。」「みんな、めんどくさい」
「・・・」


(日頃の感謝を、チョコレートに込めて、、、チョコレートはLOTTE)
「あ、明日バレタインか」
「私、卓球がしたくて卓球部に入ったわけじゃないの」「ただ独りが嫌で自分に似た友達が欲しかったの」
「・・・」


(自動車保険でお悩みの方は/内のとある路地裏にひっそりと/パートの地下1階、)
やっぱり私誰かを知りすぎると嫌になっちゃうみたい。八分目がちょうどいいみたい」
「・・・」
「昔はね。戯れてなんかやるもんかって。自分から独りになってた。」「
ずっと一人でいたの、中学3年生まで。一人でいると、一人が淋しいじゃなくて、一人でいてやるんだっていう気持ちを無理やり作ろうとして、そうすると、人より上行ってる感じになってるから・・・ それって一番淋しいことなの、淋しいことを「淋しい」って言えなかった。
(レンジャーズ戦に先発で登板、相手には)
「独りに慣れすぎて、気づいたら寂しいとすら言えなくなってたの私」「でもやっぱりダメみたい、私。独りの方がいいみたい」
(満塁で早くもピンチを)
「・・・バカみてーに悩んでんじゃねーよ。いつもみたいにクールにさらっと流せよ」
「クールにさらっと流してたから、こうなったの」
(ームは残念ながら、)
「どうしたいんだ?」
「学校やめたい」
「やめてどうすんだ?マジで俺みたいになるぞお前」
グダグダ悩みながら生きるならお兄ちゃんみたいに淡々と生きてたいわ」
「淡々とって、フリーターだって悩みめちゃくちゃあんだぞ」
「知ってるわよ」「またバイトやめたんでしょ」
「!」「なんで知ってんだ?」
「マネージャーって人から留守電入ってたわよ」

(続くはイチロー、今日は)
「え・・・うそ」

2012年5月7日月曜日

とある居酒屋にて。

A「店長、今日の俺なにが違うと思う?」
B「え?はい?」
A「いや、俺今日さ、何が違う?」
B「え?」「・・・」
A「夏服だよ」「俺、今日から夏服なの」
B「あ、服ですか」

A「Cちゃん、店長忘れてるけど、唐揚げ、そのまんまだよ」
C「ア、ハイ」
B「忘れてませんよ」
A「唐揚げ持ち帰るの?」
C「ソウナンデス、友達ノ家ニモッテイキマス」
B「じゃ5個じゃ足りないか」
A「10個くらい入れてやりなよ」

A「Cちゃん、俺の長女、大学の国際部なんだよ」
C「ソウナンデスカ・・・」
A「たしか、国際部の、部長」
C「・・・」
A「唯一連絡が取れる、俺の長女、、、」

A「店長、もう一杯飲んだら俺帰るわ」
B「はいよ」



2012年4月28日土曜日

都内のとあるアパートにて

A「はい、Aです」
B「東京検察庁より参りました、Bです」「捜査の件で参りました」
A「開いてます」


B「失礼します」
A「今日も捜査協力の件ですか?」
B「はい、それと今日は他にお話することがございまして」
A「なんですか?」
B「その前に、まずこちらをお返しします」

A「もう新しいノートブック買っちゃいましたよ」
B「申し訳ありません、捜査の一環ですのでどうかお許しください」
A「・・・」


B「実は昨日、検察庁の方より逮捕状が出ました」
A「また新たな容疑ですか?」
B「いえ」「今回の逮捕状に関しては、あなたに対するものです」
A「はい?」
B「これまで捜査を協力していただき、こちらとしても心苦しいのですが、あなたを逮捕させていただきます」
A「いや、ちょっと待ってください」「どういうことなんですか」
B「著作権侵害行為を幇助した共犯の容疑です」
A「ちょっと待ってください、これまで捜査に協力してきた私が突然そんな罪を問われて逮捕されるというのは、どう考えても飛躍が」
B「詳しい話は後ほど聴かせていただきますので」



数日後、とあるオフィスにて

C「あ、ここ空いてます?」
D「あぁ空いてるぞ」 
C「お邪魔しまーす」「それ、なんの記事ですか?」
D「ファイル共有ソフトの製作者が逮捕されたらしい」「まぁお前の部署にはあんまり関係ないかもしれんな」
C「興味はありますよ、興味は笑」
D「相変わらずだな笑」「どうだ?調子は」 
C「順調です。でも新オフィスにはまだ慣れなくて、さっきも地下で迷っちゃいました、あはは笑」
D「地下はまだ見てないな」 
C「暗くて広くて、少し不気味なかんじでした」 
D「まったく変なタイミングで移動したもんだよなぁ」 
C「なんか今年から法人税の税率が上がるらしくて、その関係で移動が前倒しになったみたいですよ」 
D「それ初耳だぞ笑」「部長からなんの説明もなかったしな」 
C「僕も同期から聞いただけですよ」「あ、そういえば課長、昨日また捨てたらしいじゃないですか」 
D「お前それ誰から聞いた」 
C「専務です」「かなり思いっきり捨てたって聞きましたよ笑」 
D「まったく、クソ専務。少し捨てたくらいで回りに言いふらしやがって」 
C「お互い様じゃないですか笑」 
D「やっぱり、捨ては少し控えんとダメだな」「翌日に響く」 
C「まぁ僕なんかは捨てる時は思いきって捨てますけどねー笑」「回りには迷惑かけますけど」 
D「いやー、捨てた後の罪悪感がどうもなー。。。」「毎回もう二度と捨てないって決心するんだけどな、人間の意志って弱いよなー」 
C「僕の同期は捨てるのが嫌で、絶対誘われても行かないってやつもいますけど、それも考えものですよね」 
D「まぁ、個人の自由だからな」 
C「あ、専務だ」






2012年3月28日水曜日


とある街にて


「おつかれー」
「あ、おつかれ様です」
「今日は遅番じゃないんだ?」
「遅番だったんですけど、今日そんなに人いらないみたいだったんで、帰らされました」
「あのマネージャーほんと人使い荒いわよね。」
「今日疲れてたんで、ちょうどよかったです」
「優しいのね」「あ、終電何時?」
「0時半です」
「らーめんでも食べない?」
「鉄二ですか?」
「嫌い?」
「自分は、中村二代のが好きです」
「しょうがないなぁ、じゃ中村にしたげるよ」
「ありがとうございます」

「Aくんて、みんなと飲み会行ったりしないの?」
「あんまり、お金ないんで。あと、あんまりオールとかが好きじゃないので」
「私も。」「みんな学生だからいいわよねー。私は生活カツカツだから行かないわ」
「Aさんて、いくつなんですか?」
「いくつに見える?」
「32」
「ビンゴ!」「知ってたの?」
「いや、なんとなくです」
「たいていもっと若く見られるんだけどねー」
「すいません笑、そういう機転が利かないもので。。。」
「冗談よ笑」「Aくんて彼女いるの?」
「いません」
「えー、モテそうなのにー」

「いらっしゃいませー」

「何にしようかしら。。。」「いつも何頼んでる?」
「太麺の味玉のせです」
「じゃそれにしてみよーっと」

「深夜なのに意外と混んでるわね」
「そうですね」
「さっきの続きだけどさ、なんで彼女つくらないの?欲しくないの?」
「欲しいですよ。単純にできないんです」
「どんな子がタイプなのよ?」
「んー、自分でもあんましよく分からないですけど、昔好きだった子はおとなしい子でした」
「へー、かわいかった?顔は誰に似てた?」
「えーと、なんだっけ、名前が思い出せない。昔よくテレビに出てた女優の。。。」
「?」
「ちがいます」
「?」
「ちがいます」「黒髪ロングヘアーで、風邪薬のCMに出てるような女優です」
「えー?誰よ」
「とにかくそんなかんじの子でした」
「へー、結局その子とはどうなったのよ?」
「グイグイきますね笑」「なんもありませんでしたよ」
「高校のとき?中学?」
「高校のときです」「クラスメイトでした」
「いいわー。青春ねー」「告白したの?」
「してないです」「他のやつと付き合ってしまったので」
「うわ切ない(ToT)」

「お待たせしました、太めん味玉のせです。熱いのでお気をつけくださーい」

「はい、お箸」
「あ、ありがとうございます」
「いただきまーす」「おいしい!意外とさっぱり系ね」
「柚子が効いてるんです」

「あ、ほんとだ」「柚子だ、柚子」「なんで食べないのよ?具合悪いの?」
「冷ましてるんです。猫舌なんで」
「あはは」「かわいいわね笑」「つい最近テレビで見たんだけど、猫舌ってありえないらしいわよ」
「どういう意味ですかそれ」
「舌の感度は誰しも同じで、猫舌の人はただ舌の使い方が下手なだけなんだって」
「なんか納得いかないですね、それ」
「ホントかどうかわかんないけどねー」

「さっきの子の話だけどさ、今はもう全然会ってないの?」
「会ってないですね」
「そっかー、まだ心残りだったりするわけ?」
「心残りですけど、付き合いたいとか、そういうのはもうないです」
「へー」「そういう甘酸っぱい青春も後になればいい思い出よねー」
「まだ昇華しきれてないです」
「時間が消化してくれるわよ、きっと」
「その子と付き合った奴は僕の知り合いだったんですけど、僕が嫌いな奴だったんです」
「へー、Aくんでも嫌いな人とかいるんだ」
「たいてい僕が人を嫌いになることはないんですけど、そいつは別格でした」「そんなやつと付き合ってるのを知った時は、ほんと世の中不条理だなって思いました」
「純粋な子ほど、そういう男に騙されんのよ」
「ほんとになんなんだよってかんじです」「しかも。。。そいつ、彼女を妊娠させて逃げたんです」
「え。。。」「ごめんなさい、色々聞いちゃって」「もうラーメン十分冷めたんじゃない?」
「今でもそいつを殺してやりたいって思うことがあります」
「ほ、ほら、麺のびちゃうわよ」
「なんでそんな奴に騙されちゃうんだよって。僕なら、僕なら絶対そんな思いさせなかったのに。。。」

「なにからーめんの方、問題ありましたか?」
「あ、いえ、彼猫舌なんですよ。あはは」
「・・・」

「わかってるんです」「こんな風に人を憎んだりしちゃダメだって」「憎しみは何も生まないって」「でもFacebookとかでそいつを見つけた瞬間とか、全部甦ったりして、負の感情でたくさんになってしまうんです」
「ごめんなさい、私のせいで思い出させちゃって本当にごめんなさい」
「Aさんは何も悪くないです。これで昇華すればいいんです」
「Aくんそんな辛い過去があったのね」
「すいません、こんな暗い話一方的にしちゃって」
「私はいいのよ、全然。」
「いやーやっぱ中村二代は冷めてもうまいです」


2012年2月13日月曜日

とあるライブ会場控え室にて

女A「ライブお疲れ様でした!」「ワタクシ、雑誌「affairs」の編集を担当しております、Aと申します」


男A「あぁ取材ですね。ちょっと待っててください、今、メンバー来るんで」
女A「あ、いえ、本日はAさん単独でお願いします」
男A「あ、そうなんすか。じゃあその辺でいいすか?」
女A「はい、失礼します」
男A「ポカリしかないですけど、もしよかったら」
女A「あ、ありがとうございます」


男A「僕なんかインタビューしても誰も読まないんじゃないですかね笑」
女A「そんなことないですよ、アルバム出してからもう最近すごいじゃないですか」
男A「あぁ、ちなみにあれ聴きました?」
女A「もちろんですよ!お世辞とか抜きにして、本当に良かったです。今まで色んなアーティスト見てきましたけど、こんな裏切り方のできるバンドがいたのか!?みたいな」
男A「あぁなるほど」




女A「では、早速、生い立ちから」「Aさんは、小学生の頃はどういうお子さんだったんですか」
男A「ガンダムが好きでした。ガン消しっていうのを兄貴とめちゃくちゃ集めてましたね」
女A「あ、ガン消し!弟が集めてました!」
男A「はは、そうですか。あれ、意外と高いんですよね」
女A「ですよね。弟はアホかってくらいお金つぎ込んでました笑」
男A「あれ?こんな感じでいいんすか?笑」
女A「すいませんすいません、生い立ちです、生い立ち。」
男A「いつから音楽を?とか、そういうことですよね?」
女A「あ、はい。そうです」
男A「音楽を聞き始めたのは中学で、演奏を始めたのは大学からです」
女A「どういう音楽から聞き始めていったんですか?」
男A「洋楽の。。。クイーンとか、ブラーとか」
女A「UKロックですね。きっかけはなんだったんですか?」
男A「んー、クイーンの曲が連ドラか何かでかかってたんですよ、たしか。ブラーはなんでかよく覚えてないですけど、TSUTAYAに勧められたんしわゃないですかね。笑 Girls&Boysがやたら好きでそればっか聴いてました」
女A「入り口は結構ポップな音楽なんですね」
男A「めちゃくちゃポップですよ、僕の入り口は。小学校の頃はSMAPとかですもん」
女A「そのルーツはやっぱり今の音楽にも通じてるんでしょうか?」
男A「どうだろ、多分」「でも、常に作る曲の音楽性も変わっていかなきゃなみたいなとこもあります」
女A「それは、なぜですか?」
男A「いや、一緒だと、廃れていくだけじゃないですか。変化が必要なんです、変化が。」
女A「正直、1stから2ndへの変化は驚きでした」
男A「そうそう、予定調和が大嫌いなので」「常に予定調和を壊していきたいんです」
女A「そういうAさんの部分にファンは惹かれているんだと思います」
男A「どうなんだろ。」
女A今日のライブパフォーマンスもそういう意図的なものなんですか?
男A「ん?パフォーマンス?」
女A「今日のライブ、アンコールなかったじゃないですか」
男A「あぁ。」「まぁそりゃ意図的ですけど」


女A「話を生い立ちに戻しますね」「実際に作曲とかを始めたのはいつ頃なんですか?」
男A「大学1年の夏」
女A「きっかけは何かあったんですか?」
男A「んー、大学入って軽音サークル入ったんですけど、サークルのやつと全然合わなくて。大学も行かなくなって、なんか、軽く引き込もって自分の世界に入っちゃって。そいで気づいたら曲作ってたみたいな」
女A「なぜ大学から急に音楽を始めようと思ったんですか?」
男A「いや、昔から表現したい、みたいな欲がかなり強いんですけど、音楽なら自分ひとりで完結できるなと」「映画とかって結局人に頼る部分が大きすぎてしまうと思ったので」
女A「PVとかは自作されてますよね?」「アーティストの中にはさんの作品を高く評価されてる方もいらっしゃいますが、将来的に映像製作も考えていらっしゃるんですか?」
男A「いや、今のところは考えてません」「曲ありきのPVなんで。自分の曲に他人の映像が混じるのは勘弁なので。」
女A「音楽製作も映像製作も全て独学ですか?」
男A「はい、特に誰かに習ったりとかそういうのはないです」
女A「なるほど」



女A「ところで、大学は東大ですよね?」
男A「あぁはい」
女A「ミュージシャンとしてはかなりの高学歴だと思うんですが、勉強が好きだったんですか?」
男A「単純に親のためでしたね、あれは」「母親が無駄に教育熱心で、塾とか毎日通って、みたいな」
女A「そのお母様は音楽活動に反対されたりしなかったんですか?」
男A「あぁ、んー、なんていうか、僕が音楽始めたあたりで母親死んじゃって。。。」
女A「。。。そうだったんですね。病気かなにかで。。。?」
男A「そうです。」「そんで、大学入って何すればいいのかよく分かんなくなって。。。大学もつまらなかったし」
女A「かなり辛い時期。。。だったんですか?」
男A「辛いというより、虚無感。。。かな」
女A「それが曲作りの原動力になったんでしょうか?」
男A「原動力。。。どうだろ、影響はしてると思いますけど」


女A「新アルバムについて聞かせてください」「まずは、一曲目の「B型長女」ですが、さんには珍しいラブソングですよね?」
男A「んー、まぁそうか」
女A「この曲に登場する方ってやっぱり実在されるんですか?」
男A「いや、そういう答え合わせはしたくないです」「実在しようがしまいが、曲を聴いてください。で、おしまいです」
女A「なるほど」


女A「あと、四半世紀といえば、【Sherk】に2ndアルバムをアップロードして事務所とはかなり問題になったようですが、そのへんについて聞かせてもらえますか」
男A「あげたのが事務所にバレた時は大変でした。解雇寸前でしたね。」「ま、でも世間には結果的に僕らの売名になったし、CDもそこまでダウンロードの影響受けなかったみたいなんで、べつにたいしたことじゃないかと」
女A「たしかに、あれでかなり有名になりましたね。」「あれはどういう経緯でやられたんですか?」
男A「いや、まぁ曲できて、いつも通りYoutubeにあげようかなと思ってたんですけど、P2Pにあげた方が面白そうだなと思って」「ファイル共有ソフトに曲のせるアーティストってあんまりいないなぁと」
女A「最近、Sherkの製作者が逮捕されるという報道がありましたけど、そのへんについては?」
男A「あー残念。で、おしまいです。」「個人的にはかなり好きだったんですけどね、Sherk」

2011年12月25日日曜日

クリスマスイヴ。
とある街にて、



女A「今日は本当にありがとう。ほんと嬉しかった。A、大好き」
男A「僕もだよ、A」「最後に、ちょっと話があるんだけど、いいかな」
女A「え?なに?」

男A「今日で、別れよう」
女A「え・・・」「ウソ、え、なんで、どゆこと?」
男A「別れよう」
女A「え、なんでなんで?どうして?今好きって言ってくれたじゃん!」
男A「好きだよ、だから泣かないで」
女A「じゃあどうして別れるとか言うの?」
男A「僕は君より自分の方が大切だって、気づいてしまったから」
女A「・・・え?どゆこと?」
男A「僕は君のことが好きなんじゃなくて、君を好きな僕が好きなんだ」
女A「え・・・?」「全然納得できないよ。。。私のこと好きならそれでいいじゃない」「別れなきゃいけないの?」
男A「君と付き合っていることが僕のただの自己満だなんて、悲しいから」「僕はやっぱり、自分のことが一番好きなんだ」
女A「Aの自己満でもいいよ!私のこと好きでいてくれるならそれでいいよ!」「だから・・・そんなこと言わないでよ」
男A「ごめん、でも、僕が悲しいんだ」「今日のサプライズだって、プレゼントだって、僕は君を喜ばせたかったんじゃなくて、君を喜ばせてる僕に酔っていたんだよ」
女A「え?なんなの・・・もう全然わかんないよ!泣」「Aはいっつもそうやってさぁ自分でややこしくしてるだけじゃん!泣」「そんなひねくれなくたっていいじゃん!泣」
男A「ひねくれてなんかないよ」「簡単だよ、君といると僕は悲しくなるから別れたいんだ」「ごめん」
女A「なんでそうやって勝手に悲観するのよ・・・そんなこと言われたら私だって悲しいよ・・・泣」
男A「だから、別れた方がいいかなと思って」
女A「今日だって・・・私すごい楽しかったのに・・・泣」「なにがいけなかったんだろう。。。私。。。泣」
男A「君はなんにも悪くないよ」「僕がいけないんだ」
女A「なんで・・・なんでよ・・・泣」


男B「うわ、あそこの人、めっちゃ泣いてる」
男C「ああいうカップルってしょっちゅういるよな」
男B「何話してるんだろな」
男C「いや、別れ話とかじゃないの?それかケンカとかじゃね?」
男B「クリスマスっていっても色々あんだなー、カップルは」
男C「あー彼女ほしー」




車掌A「駅、ホーム大変混雑しております」「押し合わず、ゆっくりとご乗車くださーい」

2011年11月25日金曜日

とあるカフェにて。

男A「やっぱり、何歳になってもコーヒーはうまくない」
男B「はは。それ、もっと先に言ってよ。別のとこにしたのに」
男A「そもそも、エスプレッソとか、種類が多すぎるんだよ」「しかも、なんでこんな高いのにみんな飲むの」
男B「場所代込みだからでしょ」
男A「このコーヒー2杯で途上国の女の子が売買されてるなんて、理解出来ない」
男B「おおげさだなぁ」

男A「さっき一緒にいた人達と君は毎日働いてるんでしょ?」
男B「そりゃあ会社の同僚だからねぇ笑」
男A「プライベートまで彼らと共有するなんて、疲れないの?」
男B「疲れるさ。でも、慣れた」
男A「へぇ」
男B「そういうもんだよ、人間て」「それより、さっきは悪かったね。急に話しかけちゃって。」「あれ、君の彼女だろ?」
男A「彼女?違うよ」
男B「え?違うの?」
男A「そう見えた?」
男B「じゃあ誰?」
男A「編集者の人。」
男B「ヘンシューシャ?」
男A「今度、本出すんだ」
男B「本?君が?」
男A「そう、僕が。次で3冊目。」
男B「え?Webデザインの本?」
男A「違う、そっちは副業。」
男B「え?どゆこと?たしかWebデザインの会社に勤め始めたんじゃなかったっけ?」
男A「勤め始めたけど、そっちは副業」
男B「え?小説でも書くのかい君は?」
男A「んなわけ・・・笑」
男B「え、じゃあ何の本?」
男A「FX」
男B「あー、あの外貨で儲けるやつかぁ」
男A「まぁそうだね」
男B「君はそのFXについての本をもう3冊も書いてるのかい?」
男A「そう」
男B「そんなにFXやってるのかい?」
男A「いや、もうやってない」
男B「へぇぇ・・・いくらくらい儲けたの?」
男A「7億」
男B「!」
男A「半分は税金で持ってかれるけど」
男B「え、それ、本当?」
男A「うん」
男B「いや、信じられないなぁ」
男A「だって、僕の1冊目の題名、「FXで7億稼いだ男」だよ?」
男B「・・・・」「・・・あー・・・なんか働いてるのが馬鹿らしくなってきたよ」

男A「君もやれば?FX」
男B「7億稼げるなら今からでも始めたいよ」
男A「7億円分の精神は削られるけどね」
男B「たしかに少し痩せたね」
男A「これでもマシになったほうさ」「一度マイナス4億までいったことあるから」
男B「そりゃ地獄だね」
男A「あれは、本当の地獄だよ。それでも、たまにまた始めてみようかなとか馬鹿なこと思ったりするんだけどね」「人間て一度地獄を見ても、うまくいってると忘れちゃうんだよね。ほんと、馬鹿な生き物」
男B「いやぁ、やっぱり僕はそういうのは嫌だな」
男A「ほんと、無難に生きてた方が幸せだよ」
男B「よく言うよ。あぁ僕も一度は「金持ちの感覚」を味わってみたい」
男A「あぁそれ、みんな勘違いしてるみたいだけど、あんまり大したことないよ」
男B「だって、欲しいものはなんでも手に入るわけだろ?」
男A「値段のついてるものだけね」
男B「女だって、3億って言ったら放っておかないだろう?」
男A「いやいや。君は美女が金目当てで自分に近づいてきたら嬉しいか?」
男B「ちょっと嬉しいけど笑」
男A「それは、想像力が足りないだけ」「実際、あんなに虚しいことはない」
男B「あぁ、実証済なんだ笑」


男B「じゃあ今の方が不幸なのかい?」
男A「いや、そこはプラマイゼロかな」
男B「お金の分幸せなはずだって」
男A「違う」「不自由は減ったと思うけど」
男B「絶対、君が変わってるんだよ。」「フツーはお金持ちになったら幸せになるはずだって」
男A「いや、これは僕に限ったことじゃない。断言出来る気がするなぁ」「そもそも幸せなんて主観的なものだし」「自分が幸せって思えば幸せじゃないか」「世の中に「これが絶対幸せ」なんてないよ」
男B「なるほど、要するに君は僕を幸せにするためにいくらか分けてくれるってことだね」
男A「全然違うけど」





男B「あ」
男A「終電?」
男B「そう、悪いね」「今度また皆集めてゆっくり話そう」

男A「あぁ、そうだね」